【彼女と】見知らぬ懐郷【彼氏】 オナネタ専用エッチな体験談

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    【彼女と】見知らぬ懐郷【彼氏】


    カラン
    とロックグラスの氷が音を立てて解け落ちるのを聞いて、不意に自分が寝すぎたことに気づいた。

    真紅のカーテンが光を浴びて半透明になっている。音を立てないよう気を配って開くと、やっぱり青と深緑の眩しい白昼の景色が視界を覆った。

    都心に隣接しているとはいえ、目立った高層建築のないこの町の空は広い。凪ぐ風は並木の葉をやさしく揺らし、身体を撫でるように降る陽光も柔らかい。

    ――私はこの町に固執しているのかもしれない

    乱れたシーツに歪な影をつくっている彼女の白い肌を尻目に、グラスに滴る氷を頬張った。



    くぅくぅと息をたてて眠る彼女はよほど疲れたんだろう、そっと毛布をかけてやると猫のように丸く包まった。


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    無理もない、今の静寂な午後とは裏腹に、昨夜私は激しい時間を彼女に求めたのだ。その虚脱感は今も、私の身体にも重く圧し掛かっている。

    さして強欲な方ではない私だが、週に一度しか会えないのは寂しかった。きっと彼女もそう思ってくれてただろう、会いたいと無理を言ってみたら、二つ返事で了承した。

    週に一度、とは私が決めた制約だった。私が社会人として全うする為、そして彼女が学生として勉学に励むため。でも、ただのいい訳だった。

    いつもの町で、いつもの待ち合わせ場所で会う。社会人と学生の隔たりがなくなる一瞬に胸踊り、顔が緩む。黄昏時の町は白昼の時間とはまた一味違い、空が開けているから朱味が

    一様に強い。赤橙に彩られた町並みを急ぎ足で進む私の後ろには、待ちわびた時間を表すように長く影が尾を引いた。



    一足早く待ち合わせ場所につくと決まって、日の沈む町を肴に買っておいたウイスキーで喉を潤す。二人が会える時間が一瞬しかないのを悟る切ない時だが、それがこの町に沈み行く

    夕日のように叙情的で私は好きだった。

    少し遅れて彼女がやってきた。いつもの一張羅だった。私がいいと言ってやった服だ。準備に手間取ったのか、ほつれた服と照れた顔つきがまだあどけなく、愛らしい。

    会話をよそに私はすぐに真紅のカーテンを閉め、ウイスキーを飲み干し、愛撫を要求した。

    乳首を細い舌先で舐める彼女は餌を与えた子猫のようで、その陰鬱ながら純粋に見える姿にいつも私の紳士な理性は打ち崩される。

    ちゃぷちゃぷと陰茎を貪るぎこちない仕草が悶えを一層に誘った。有無を言わさず挿入を試みれば、なるほど彼女もまんざらでもないようだった。

    対面で座らせ、陰部と唇の両方を重ねる。舌がうねり、邪に糸を引く。玉のような汗が彼女の額を伝い、頬は赤みを増す。きっと私も同じ表情なのだろう。

    短い髪のあどけない彼女が、華奢な身体にずぷずぷと肉棒を押し込まれて小さく声を出す。二十歳になったばかりとは思えない、幼い顔立ちの彼女が。

    「あぅ、、ぁん、、、もっと、ん、、、」

    スカルプが私の肩にめり込む。先日買ってあげた薔薇のあしらってあるものだ。言葉には出さないが、私との思い出を大切にしてくれているのだろうか。

    彼女の言葉に応えようと、必死に腰を上下した。この閉鎖的な空間で彼女の肌は執拗に柔らかく、激しい時間の中にも和らぎを見出せた。都心のこの町のように。

    「ふぁ、、うぁ、、、いっちゃぅ、、、!!」

    消え入るような声が私の鼓膜でこだました。軽い尻からは想像できない肉厚で熟れた陰部の中に昨晩はこのまま三回も果てた。



    一種の懐郷病だろうか。私はこの町に住んでいたこともなく、知人がいるわけでもない。だがそれがよかった。

    この町と彼女には、母の柔肌のような温もりがある。人知れず、温もりに寄りかかっても誰も咎めないだろう。

    まだ彼女は寝ているだろうか?それを確認して私はそっと彼女の鞄にプレゼントを仕込んだ。彼女が欲しがってた指輪だ。この町にも、彼女にも似つかない、冷徹に硬いダイヤモンド。

    きっとあとで彼女はこれに気づいて頬を緩ませるんだろう。ただ、自分の前でそんな表情をされるとまた現実に帰れなくなるような気がして、自ら隠し潜めるように図った。

    間もなく彼女が寝ぼけ眼を擦りながら起き上がった。もう別れの時間だ。罪悪感と嫌悪感を押し殺して、やさしく声をかけた。

    「おはよう」

    私の呼びかけにも答える事無く、いそいそと帰り支度に興じた。昨晩の契りを思い返して、照れているのだと嬉しいが。

    一張羅の制服を鞄に無造作に押し込み、別に用意した服を着た彼女はぶっきらぼうな顔つきで私に手を差し伸べた。

    「生三回だから、7万ね。」

    「な、7万?ね、値上がりしたっけかな?」

    すごすごと財布を手にする私から札を強引に奪い取り、毎度どうも、とにこやかに言った。

    「またよろしくおねがいしま〜す」やる気のない彼女の声が、私の頭にこだました。

    もうデリヘルはやめよう…といつものように自分に言い聞かせながら、来週くらいにはまたこの町に帰ってくるのだろうか。厭らしいくらい熱い日光の下、自己嫌悪に苛まれてこの町に似
    つかわしくないピンク色の巨大なモーテルをあとにした…orz

    出典:木漏れ日の思ひ出
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