【近親】母肉【相姦】 オナネタ専用エッチな体験談

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    【近親】母肉【相姦】


    静まり返った深夜の住宅街、家の前でタクシーらしき車の停まる音が聞こえた。
     酔っ払っているらしく呂律の回らない口調で『どうもお世話様でした』と言っているのが聞こえて来る……紛れもなく母、悠里の声だった。

     ―― バンッ ――

     車のドアが閉まる音に続いてエンジン音が遠ざかって行く。
     宿題がちょうど一区切り付いてリラックスしていた少年は、終電の時間をとっくに過ぎても帰宅しない母を少々案じているところだったのだが……無事、帰宅した様子に一応は安堵した。

     ―― ピンポンピンポンピンポン……♪ ――

     それも束の間、車のエンジン音が聞こえなくなったかと思えば今度はドアチャイムがけたたましく鳴り出したのだ……この時間には全く相応しくない鳴り方で。
     午前様となった母は最愛の一人息子である悠吾が出迎えるまで鳴らし続けるつもりらしく、一向に鳴り止む気配が無かった。
     しばらく無視しておこうかとも思ったが近所迷惑になりそうだったので、二階にある自室を後にすると仕方なく一階の玄関へ向かった。

    (鍵は持ってるんだから玄関くらい自分で開ければ良いのに世話が焼けるよ……)

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     そう呟きながら開錠してドアを開けた途端の事だった。

    「たらいま〜〜!」
    「うわっ、ちょっ……」

     玄関のドアを閉めるよりも先に倒れ込む様にして母が抱き付いて来たのだ!
     普段から悠吾を溺愛しいる母は何かにつけてベタベタとくっ付きたがるのだが、酔っているせいか今夜は輪をかけて酷い。

    「ん〜〜、悠ちゃ〜〜ん……愛してる〜〜ん」
    「なななっ、おわっ」

     いきなり抱き付いて来たかと思えば、今度は身体を預ける様にして唇を尖らせキスまでねだっている母に少々戸惑った……幼少の頃を除けばこんな事はまず記憶に無いのだ。
     まるで茹でダコの様に真っ赤な顔が間近に迫ると酷く酒臭い悠里の吐息がかかった。
     かなり飲んで来たらしい事は一目瞭然だったが、良く無事に帰宅出来たものだと感心してしまう。

    「お帰りなさいのキスしてよ〜〜ん」
    「はいはい、分かった分かった……」

     キスを要求する母を適当にかわしつつ、とりあえず玄関に座らせた。
     悠里は決して酒に強くない、いや全くと言って良いほど飲めないクチだった。
     そんな母が『今日は同窓会があって遅くなるから良い子にお留守番しててね!』そう言い残して出掛けて行った時から嫌な予感がしていた悠吾は、それが的中してしまった事に少しばかり落胆した。
     第一、15歳になる中学生に言い残して行くセリフではない……完全に子供扱い、いや溺愛だ。

     酔っ払って帰宅した母をどうすれば良いものかと思案している悠吾にブーツも脱がないまま玄関から続く廊下へ身を投げ出そうとしている悠里が言い出した。

    「お風呂入る〜〜♪」

     何かと思えば風呂に入りたいと言い出したのだ……キスの次は風呂、その次は何が飛び出してくるのだろうか? 酔っ払いとはこう言うものなのだと知ってはいても、真面目に相手をしようとすると面倒臭く思えてくるのは悠吾だけでは無いはずだ。
     しかし……酒に酔って入浴するのは心臓に負担がかかって身体に良くないと何処かで聞いた気がする。

    「ママ、お酒を飲んでお風呂に入るのは健康に良くないんだよ!」

     一応は母の身体を気遣いつつそう言ってたしなめる悠吾だったが、そんな息子の気遣いを一瞬にして無にする事を悠里が言い出した。

    「だって、煙草臭くて気持ち悪いんだもん! それに酔ってなんかい〜ま〜せ〜ん〜♪」

     嗚呼……酔っ払いとは本当に我侭で面倒臭いのだ。
     だらしなく横たわったまま、好き放題の母を今度は叱る様に悠吾が続ける。

    「だもんじゃないっ、だもんじゃっ……酔ってる人に限って『酔ってない』って言……」
    「良いから黙ってお風呂に連れてけ〜〜〜」

     ところが、悠里は全く意に介さずと言った風に悠吾の言葉を遮った。
     そして言い返す言葉を探している息子に追い討ちを掛ける様にして母が続けた。

    「は〜や〜く〜連れてって〜〜〜〜」

     頻繁ではないが年に何回かは酔っ払って帰って来る母、しかし今夜は本当に酷い……相手にするのが面倒臭くて嫌になって来るほどに。
     悠吾はこの問答を続けていく気力を既に持ち合わせていなかった。

     二年ほど前にいわゆる『大人の事情』と言うヤツで別居に至った父と母だが、悠里がどうしてもと息子を離さなかった事から二人暮らしが始まったのだ。
     悠吾にしてみれば食事や洗濯など、生活全般を考えると父と暮らすより母と二人の方が何かと面倒が無いと思った。
     そもそも仕事に忙しく殆ど家に居る事の無かった父と別居したからと言って、生活そのものには殆ど変化が無いと言っても良い位で、母の溺愛さえ直れば快適な受験シーズンを迎える事が出来るはずだった。
     母子二人の生活が始まってしばらく経った頃からだろうか? 母の息子に対するスキンシップが目に見えて増え始めたのは……いやスキンシップと言えば聞こえは良いが、今となっては恋人にする様な抱き付きなど日常茶飯事で外出時に腕を組んで歩く事も殆ど強制的、恥ずかしくて顔から火が出そうになる事もしばしばだった。

     それにしても玄関で潰れかかった母の姿は見るに耐えない……本当に酔っ払いそのものだ。
     ここは要求通りにさっさと浴室へ連れて行って後は本人に任せるのが最良の選択肢だと思えて来る。
     悠吾は気を取り直して立ち上がると母を見下ろした……廊下で仰向けにひっくり返って少し苦しそうに唸っている悠里は今にも寝てしまいそうだ。

    (本当に大丈夫なのかなぁ)

     少年は一抹の不安を感じながらも、とにかくブーツを脱がせてしまわなければ浴室へ連れて行く事すら出来ないと思い、横たわる母の右足首を掴んで持ち上げた……。

    「あっ!?」

     その時、お腹の方へ吸い寄せられる様にして右膝が折れ曲がり、スーツのスカートがずり上がって中身が目に飛び込んで来たのだ。
     中身と言っても薄手のストッキングの向こう側に白いパンティーが見えただけなのだが、母のこんな姿を目にするのは初めてだったのであまりの驚きに思わず声が出てしまったのだ!
     悠吾はイケナイ物を見てしまった様な気がして目を逸らしつつブーツのファスナーを下ろしたが、心臓の鼓動が早くなって行くのを感じていた。

    (な、なんかエロい……)

     母の溺愛を少々疎ましく感じていた悠吾は少しでも接触を避けようとするあまり、最近では悠里の事をまじまじと見る機会を殆ど失ってしまっていた……しかし、今こうして見ると綺麗な顔立ちに短めでボーイッシュな感じの髪型と相まってあまり高くない身長は『綺麗な先輩や同級生』を思わせた。
     悠吾は小さな頃からずっと母を見て来たつもりだったが、こんなに風に女を感じたのは初めての事で母の姿にエロティシズムすら感じながら高まる鼓動に戸惑っている。
     友人達に『お前の母ちゃん良い感じだよなぁ』等とよく言われるが、その理由が今ハッキリ分かった気がした。

    「お風呂〜〜〜」

     そんな息子の戸惑いに全く気付く気配の無い悠里は相変わらず目を閉じて仰向けにひっくり返ったままで指図している。

    (あ〜〜、まったく〜〜)

     なんとか複雑な感情をかき消そうと持ち上げた右足を下ろし、同時に脱がしたブーツを床に置いた。
     反対側のブーツも脱がそうとした時だったが、あまりに急いで脚を持ち上げたせいか膝が外側に折れ曲がってスカートがなおさら捲れ上がってしまった。
     玄関の明かりが照らし出す母の下半身は普通だったらありえない位ハッキリとパンティーが浮かび上がって見えている。

    (ワザとやったワケじゃない!)

     自分に言い訳する様に心の中で呟く少年……しかし、目は釘付けになったまま胸の高鳴りが激しくなって行くのを感じて動揺している。

    (何でママにドキドキしてるんだ?)

     卑猥な写真や動画などインターネット上に溢れている今の時代、それらのモノを見慣れてしまっている悠吾にはスカートの中が見えた位で動揺している自分が信じられなかった。
     しかし眼前に展開される光景は余りにエロティックで、初めて無修正の写真を見た時と同様に胸をときめかせているのが現実なのだ。
     しかも手を伸ばせば触れる事さえ可能である事に気付いて眩暈まで起こしそうだった。
     こうなると好奇心旺盛な少年に自制心が利くはずも無く、その行為は徐々にエスカレートして行ってしまう……万が一、母が目覚めてしまっても『ブーツを脱がしていただけだ』と言い訳が利く事も拍車をかけていた。

     今度はブーツのファスナーをゆっくりと下ろしつつ、膝を更に外側へ意図的に折り曲げて行くと丈の長くないスカートは完全に捲れ上がって下半身がほぼ全貌を現してしまった。
     光沢を帯びた薄手のストッキングはその中身を殆ど透けさせていて白いパンティーもその例外ではなく両サイドが紐になっている事まで手に取る様に分かってしまう。
     気が付けば悠吾の股間は痛いほど主張を始めていた。

    (もっと見てみたい!)

     母の下半身はそう思わせるに十分なほど艶かしい。

    (このままストッキングもパンティーも脱がしてしまったらどうなるんだろう?)

     そんな邪悪な考えが頭を過ぎったが、その為にはいつまでも脚を持ち上げているわけには行かない。
     悠吾は少しだけ冷静になろうと思い直し、持ち上げていた足をそっと床に下ろした。
     ふと母の顔を見ると完全に寝入ってしまった様子でスースーと規則正しく息をしている。

    「ねぇ、ママ!」

     静かに声を掛けて悠里が起きていないか確認してみる。

    「ママッたら、お風呂に入らないの?」

     グッタリと横たわったままの母はピクリとも反応しなかった。
     試しに頬っぺたを軽く抓ってみたが……やはり反応が無い。

    (寝ちゃってる……)

     目の前でスカートの中身を曝け出して寝込んでいる母、しかし今の少年にとっては艶かしい姿を晒した一人の女性であり好奇心の対象でしかなかった。


     つい先程タクシーで帰宅したばかりの母、悠里は酒に弱くすっかり泥酔して廊下で寝込んでしまっている……スカートが捲くれ上がって艶かしい下半身を顕わにしたままの姿で。

     悠吾はこれから始まる『許されざる行為』に興奮し自制心を無くしつつあったが、逸る気持ちを必死に抑えて自室へ戻り、昼寝用にと一年くらい前に買い込んだアイマスクを取り出し、タオルケット、そしてティッシュの箱と共に小脇に抱えて戻って来た。
     女体の秘密をじっくり暴き出す為には玄関の電気のみならず廊下の電気も点して明るくする方が都合が良い……しかし、その眩しさが母を目覚めさせてしまったのでは元も子も無い。
     そこで、なるべく目に光が当たらないようにとの配慮から母の顔に注意深くアイマスクを装着した。
     蒸し暑い真夏の夜に肌寒さで目覚める事はまず無いはずだが、万が一の時に素早く掛けてその場を取り繕う為に用意したタオルケットをすぐに手の届く場所へ置いた。
     ティッシュの箱も同様に手の届く場所へ置いてあるが、こんな物まで用意していると言う事は少年が既に精通していて自慰も経験がある事を物語っている……精通前の少年は自慰行為の時にティッシュなど用意しないからである。

     意識の無い女を本人の意思とは全く無関係にじっくりと料理する……まさに奸計であるが、この状況は悠吾を映画やドラマの不埒な悪者の気分にさせていた。
     しかもその相手は自分の母親なのである、背徳感も相まって高揚はピークに向かっている。
     少年は母の腰の辺りに陣取って膝立ちになると慎重な手付きでストッキングのゴムに両手をかけ、少しずつ少しずつ、しかし確実に下ろして行った。

    (焦っちゃダメだ!)

     悠吾は自分に言い聞かせながら両の手に力を入れて徐々にストッキングを下げて行く。
     ところが、ある地点を境に後ろ側のゴムが引っかかった感じで下がらなくなってしまったのだ。

    (あれっ?)

     そう……この時、お尻の肉が邪魔をして下がらなくなっているのだった。
     ほんの少しでもお尻を持ち上げて貰えれば案外あっさりと通過してしまいそうな感触なのだが、当の本人は身体を弛緩させて寝込んでしまっているのだから協力は得られるハズも無い……いや、この場合は意識が有ったらなおさらである。

    (どうしよう?)

     悠吾はゴムが引っかかっている地点、すなわちお尻と床が密着している辺りに手の位置取りを変えた。
     床に接しているギリギリまで手を後ろ側にずらしてゴムを掴み直すと再びゆっくりずり下げ始めた。
     最初のとっかかりこそ強い抵抗があって力が必要だったが、後は順調に下がって行った。
     次第に露わになる母の白いパンティーが眩しい……両サイドが紐になっている為、布地の面積が小さく見える。
     一番重いハズのお尻を通過してさえしまえば後は楽勝だった、太ももを通過する時はスムースだったからだ。
     ゴムが膝の裏側を通過して脹脛に差し掛かるとほんの少しだけ抵抗が増したが、足首を掴んでそっと持ち上げる事で簡単に回避出来た、後はそのまま両脚から抜き取ってしまえば裏返しになったストッキングが出来上がるだけだった。
     このナイロン繊維一枚の有無でこんなにも違うものなのかと思うほど艶かしい下半身が露わになる。
     布地面積が少なくデルタ地帯を隠すだけの白いパンティーがより一層扇情的な雰囲気を醸し出していた。

     しかし、ここまで来ると変に余裕が出て来た少年は意外と冷静になりつつあった。
     足元から母の肢体を舐めるようにして見上げると後はパンティーが邪魔なだけだったが、それを脱がす必要は全く無い事に気付いたのだ。
     そう……両サイドが紐なのだから解くだけで終わりなのである。
     しかも悠里がいつ目を覚ますか分からない状況下では、さっさと事を進めてしまう方が実りも多いと言う物だろう。

     悠吾は左右の手で母の足首をそれぞれ掴むと、そっと持ち上げて左右に割り裂いて行った。
     学生の頃は陸上選手だったと言うだけの事はある、35歳と言う年齢にもかかわらず身体は流石に柔らかく、両脚は際限なく左右に開いて行ってしまいそうに思えた。

     徐々に露わになって行くパンティーのちょうど女性器に接する部分の布地は、女肉がはみ出してしまうのではないかと余計な心配をしてしまう程に幅が狭く見える。

    (こんなエッチなパンティーを履いてるんだ……)

     今まで母の下着になど興味を持った事も無かったが、こういう出来事から悠里が女である事を再認識する悠吾だった。
     慎重に両脚を開いて行く悠吾はその角度が120度を超えた辺りで幅の狭い布地の向こう側から

     ―― ピチュッ ――

     と粘着質な音がしたのを聞き逃さなかった。
     足を左右に開こうとする力に負けて大陰唇はおろか小陰唇までが左右に離れてしまったのだろう。

    (いやらしい音……)

     それもそのハズ、女性器と言うのは普段でもカサカサと乾燥している訳ではなく常に適度に潤った状態なのだ。
     もちろん性的興奮状態にあるわけではないので潤いの正体は愛液ではないが、粘膜を保護する為の粘液や膣奥から生理的に分泌される粘液で常に潤っているモノなのだ。
     その粘着性の分泌液が左右の小陰唇を密着させていたのだが、足を大きく割り裂かれた事によって左右に引っ張られ、限界を超えて開いてしまったのだ。

    (こんなもんかな?)

     悠吾は自問する形で開脚の作業を停止させ、母の両足をそっと床に置いた。
     熟睡している事を確認しようと目をやるが相変わらず気持良さそうにスースーと寝息を立てている。

     ほんの一時、冷静さを取り戻しつつあった少年は布地の向こうに隠された母の女肉を想像しただけで異常な興奮に呑み込まれそうになっていた。
     その秘密の部分を隠す唯一の布地を剥ぎ取る為に両サイドの紐をゆっくり解いて行く……結び目が解けると伸縮性のある白い布地は緊張が解けて一気に面積を狭くしてしまった。
     女の身体の中で最も秘密めいた部分がほんの小さな布切れ一枚を隔ててそこにある。
     その布切れを摘んでそっと膝の方へ下ろして行くと次第に秘密の丘が露わになって行ったが、本来成人女性に在るべき草むらがそこには無い事に気付いて驚愕した。

    (け、毛が無い……?)

     いや、全く無い訳ではないのだが一本一本が細く短い上に密度も薄い為、無いと言っても良い位に秘密を隠す役目を果たしていなかったのだ。
     さらに大きく開脚させられているせいで最も恥ずかしい女の肉はその複雑な襞の起伏まで晒してしまっている。

    (す、すごいっ!)

     少年は生まれて初めて目にする実物の女性器に圧倒された。
     写真や動画でならいくらでも見た事はある、しかし実物の複雑で淫らな造形は想像を遥かに超えていて悠吾の目を釘付けにした。
     男なら誰しもが女体の曲線美に目を奪われ、女肉の造形美に心惹かれるものであるが……好奇心旺盛な少年が初めて目にする生の女性器はまさに秘宝そのものだった。

    (これがママのおまんこ!)

     ぐったりと身を投げ出して横たわっている母は大きく足を割り裂かれた上に恥ずかしい女肉の構造を全て曝け出してしまっている事に全く気付く事無く寝息を立てている……。


     泥酔した母、悠里は帰宅するなり玄関の廊下で寝込んでしまっている……最愛の一人息子である悠吾の奸計によって下半身の全てを曝け出し、女肉の解剖までされようとしている事など知らぬまま。

     悠吾はもう一度、母の寝息を確認すると美しい花園の秘密を暴く為、大きく開かれた両脚の間に座り込んだ。
     少々の色素沈着はあるもののふっくらとして柔らかそうな大陰唇に両手の親指をかけると徐々に左右へ広げて行く……より色の濃い小さな花弁までもがつられて左右に広がってしまった。

     花弁の合せ目の辺りは何らかのしこりの様にぷくっと膨らんでいて中からピンク色をした小さな肉の豆粒がほんの少しだけ顔を覗かせている……その様子はヨットパーカーのフードを深く被って口元だけが見えている姿に似ていた。
     悠里の身体で最も敏感な器官は興奮状態にない今、その全貌は殆ど隠されたままだったがピンク色の豆粒を覆う莢にそっと人差し指を宛がってゆっくり上へ剥き上げてやると、やがて肉粒はフードを脱ぎ去ってその全てを白日の下に晒してしまった。

    (クリトリス……思ったより小さいんだ)

     今まで写真や動画で目にしたクリトリスはもっと大きい印象だったので少年にはとても意外だった。
     その少し下に目をやると花弁の間には粘液によってぬらぬらとぬめり光る肉の構造が見えている。

    (おしっこの穴まで見えちゃってる)

     クリトリスの何ミリか下の辺りに綿棒が入ってしまいそうな小さな穴が口を閉じて身を潜めていた。
     悠吾は何年か前に理科の実験で行なった解剖を何となく思い出していた……こうして詳しく観察しながら花園の秘密を暴く行為はまるで女体を解剖している様だと思えた。
     視線をもう少しだけ下に移すと、そこには小指がすっぽり入ってしまいそうな肉の穴が胎内へ誘うかの様に口を閉じ切れないまま息づいていた。

    (ここがママの膣だ!)

     悠里が目を覚ましさえしなければ、あるいはペニスの挿入までも可能なのではないかと一人興奮し、悠吾はその肉穴の位置を目に焼き付けんばかりに凝視している。

    (ママ……後で入れてあげるからね)

     背徳的な行為にすっかり陶酔している悠吾は母の花園から右手を放すと人差し指を舐め回して唾液をたっぷり塗した。
     胎内へ通じる肉の穴に狙いを定めてそっと挿入して行くと熱を持った生肉の感触が指を包み込み始める。
     まだ第一関節まで挿入したに過ぎなかったが、その熱気、柔らかさは想像を絶するものだった。
     そして更に挿入を進めて行くと人差し指全体が熱く潤んだ肉に包まれていた。

    (おまんこの中って凄く熱い!)

     右手首の関節を可動範囲いっぱいに使って右に左にゆっくり回しながら指で生肉の内部を弄っていると、手の平が上を向いた状態で人差し指の腹にザラつきのある感触を見付けた。
     更に指を鉤状に曲げるとザラザラした感触がより一層はっきりと伝わって来る。

    (もしかして……Gスポット?)

     少年と言えども、この程度の事は知っている。
     成人向けの動画ではここを激しく刺激して『潮吹き』を起こさせるシーンをよく見かけるのだ。

    (ママも潮を吹くのかな?)

     好奇心旺盛な年頃の少年が動画の行為を試してみたくなるのは当然の事だった。
     人差し指を鉤状に曲げたまま右肘を始点にして手を左右に揺さぶると……当然、指の腹がザラザラした肉襞を左右に擦り立てる事になるわけだが、ここまで熟睡していた母に突然変化が現れた!

    「んはっ……」

     ほんの一瞬だったが鼻から強く息が吐き出されると同時に大きく開いていた脚を閉じようとしたのだ。
     もちろんそれは一瞬の出来事ですぐに大人しく寝息を立て始めたのだが、悠吾は心臓をぎゅっと握られた様な気がして硬直してしまった……こんな所で目を覚まされては何も言い訳が出来ないのだ。
     極限まで主張を強くしていた分身もこの出来事に勢いが少しだけ鈍っていた。

    (はぁ、びっくりした……もっと慎重にやらきゃヤバイ!)

     自分自身に強く言い聞かせると深く息を吸っては吐き出して少しでも気持ちを落ち着かせようとする。
     深い呼吸を何度か繰り返す内に頭の中がスッキリして来て冷静さを取り戻した悠吾は、スースーと深い寝息を立てて熟睡している母を確認してから慎重に女体解剖を再開した。
     今度は挿入した人差し指をペニスに見立てて出したり入れたりを繰り返してみた、もちろん母を起こしてしまわない様にゆっくりと慎重に……するとどうだろう、指を覆っている粘液の量が徐々に増えて来て出し入れがスムースになって来るのだ。

    (これって愛液?)

     この時の悠里は熟睡していて性的興奮状態に無いので愛液が湧出しているわけではなかったが、指の抜き挿しを繰り返している内に膣奥が分泌した粘液を掻き出す結果となっていたのだろう。
     つい先程、肝を潰すほど驚いた事など既に頭に残っていない様子の悠吾は指の動きが徐々に激しくなっている事に気付いていなかった……しかも指の腹でザラザラした肉襞を掻き毟る様な激しい動きとなっていたのだ。

    「んぅっ」

     大きく開かれている両脚の膝を内側へ畳もうとしながら再び母が強く息を吐き出したのだが、今度は寝返りまで打とうとしたのか顔の向きも少し変わっていた。
     一瞬にして青ざめた悠吾は指を引き抜いて母の動きが落ち着くのをじっと待った。

    (ヤバッ!)

     息を殺して静かに母の様子を伺う悠吾はある一点の変化に注目した……花弁の合せ目にフードを被って顔を隠していたハズの肉粒が指で剥いているわけでもないのに、いつの間にか体積を増して莢を脱ぎかかっているのだ!

    (あれっ?)

     先程とは明らかに大きさの異なるクリトリスを凝視しつつ、粘液でテラテラと光る人差し指の先でほんの少しだけなぞって見た。
     すると肉口が激しく収縮して反応したのだが、すぐに元に戻った。
     女体の中で最も敏感な部分である、ほんの少しの刺激でも生理的に反応してしまうのだろう。
     悠吾はこの反応に興味を抱き、この時の胎内がどうなっているのか知りたくなってしまった。
     先程まで母の濡れ肉を掻き混ぜていた指は未だに粘液で濡れ光っている、それを左手の中指にも念入りに塗すと、母を起こしてしまわない様にゆっくり注意深く肉穴に挿入して行った。
     指を胎内に深く根元まで挿入し終えると、粘液がまとわり付いたままの右手の人差し指で肉粒を刺激してみる。

     一瞬だけちょんと指先で突くと膣口がキュッと軽く収縮して元に戻る……今度は指の腹でぬるりと撫でるとギュッと強めに収縮するが、やはりすぐ元に戻った……さらにゆるゆると撫で回すとギューッと強く長く収縮して中指を締め付けるのだが撫でるのを止めるとやがて元に戻って弛緩する様だった。
     少年は楽しくて仕方が無かった、試した事がスグに結果となって現れるのだ……しかも、その対象は秘密の果肉なのだからいくら試しても飽きる事など無いと思えた。
     ふと母の顔を見るとほんの少し口元が緩んで息が漏れている様子だった。

    (まさか? 感じてるわけじゃないよね?)

     耳をそばだてると深い寝息がスースーと聞こえて来る……起きているわけでは無さそうだった。


     泥酔して帰宅した母、悠里は玄関の廊下で寝込んでいる……下半身を全て曝け出し、一人息子である悠吾の指を女肉に咥え込んでいるばかりか、禁忌まで犯しかねない邪悪な企みにさえも気付かぬまま。

     悠吾は女肉の解剖をもっと楽しもうか、それとも痛いほど主張している分身を挿入してしまおうかと迷っている。

    (そろそろ入れちゃおうか? それとももっと弄っちゃおうか?)

     目の前に用意されたご馳走の食べ方に少しだけ逡巡する悠吾だったが、いつ目を覚ますか分からない状況下にある事から答えは一つしか無い……再び膝立ちになるとジーンズのベルトを外しにかかった。
     本当は動画の男優さながらに母の生肉を舐めしゃぶり、乳房を揉みしだいて乳首を吸い転がしたり……と今の自分が知りうるあらゆる性技を尽くしてみたい衝動にも駆られていたのだが、今回は諦める代わりに最も崇高な食べ方である『挿入』を選択したのである。
     今の悠吾にとって母は一人の無防備な女性でしかない、しかし一番身近でよく知っているだけに初めての相手としてはうってつけだと思えた。

     震える手でジーンズのファスナーを下ろすとブリーフの前部が現れるが先程から強く主張している分身は小用の時と同様の方法ではとても取り出す事が出来そうに無かった。
     仕方なくジーンズを太ももの辺りまでずり下げ、ゴムをペニスに引っ掛けない様にブリーフもずり下げた……弾ける様にして飛び出して来たそれは硬く天を突くほど上を向いていて肉の杭を思わせた。

     脱いでしまった方が面倒は無いと思われるが、万が一にも悠里が目覚めてしまった時の事を考えると自分まで下半身を露出する勇気は無かった。
     いずれにしても、この状況で目を覚ませばただ事では済まされないはずだが、女肉に取り憑かれた少年に正常な思考が働くわけもない。

     ようやく取り出したペニスはその先端から先走りの粘液が多量に溢れ出していて、ブリーフとの間に糸を引く有様だった。
     母に体重をかけないようにそっと覆い被さると、右手を分身に添えて先程から少年を魅了して止まない女肉の入り口へ宛がおうとした。

    (は、入らない!?)

     肉口の位置は先程から目に焼き付いている、見なくたって分かるつもりでいたが問題はそこでは無かった……臍にくっつきそうなほど強く硬く勃起しているペニスは体重をかけまいとする今の体勢では、手を添えて角度を調整しようとしても痛くて女肉を狙い撃ちにする事が出来ないのだ。
     ここまで来て諦められるはずの無い悠吾は腰の辺りだけを母の下腹部に預ける事にした……。
     ペニスの先端がぬるっとした感触を捕らえるとそれだけで爆発してしまいそうだったが、ぐっと堪えて肉口を探した。
     添えた手で向きを調整していると少し痛みを伴う角度のあたりに窪みを感じた……。

    (ここだっ!)

     そう直感した悠吾は上半身を支える腕の限界を感じながらも徐々に腰を落として行った。
     ペニスの先端に熱い泥濘を感じる……一気に押し込んでしまいたい衝動を抑えつつ、母を起こしてしまわない様にゆっくりと慎重に下半身を密着させて行く。

    (ママのおまんこに入ってる!)

     目の前に悠里の顔がある……アイマスクをしていて表情は殆ど分からないが、口を半開きにしているので苦しそうに見えなくもない。
     ただ、寝息だけは規則正しくスースーと繰り返されているので熟睡したままなのだろう。
     徐々に胎内へと進んで行った肉杭が半分ほど飲み込まれた所で皮を引き摺る様な感触に襲われて戸惑った……とても強い刺激で痛い様な感覚も伴っているからだ。

     いくら粘液を湛えた女肉と言えども先端部分以外は殆ど乾いた状態のペニスを挿入して行けば、やがて入り口付近の粘液が不足して摩擦抵抗が増えて来るのは道理であるが、一旦ペニスを引き抜く寸前まで腰を引いて改めて挿入する……たったこれだけの作業を何度か繰り返すだけで根元まで完全に埋没させられる事を何度かセックスをした事のある男性なら知っている。
     しかし、全く経験の無い少年はそのまま徐々に力を加えて無理に押し込もうとしてしまうのだった。
     自分のペニスでさえ痛みの感覚を捕らえているのだから相手の粘膜にも相当な負担がかかっているはずなのだが、そこへ思い至るまでにはまだまだ経験を積む必要があった。

     悠吾にとって生まれて初めての肉の交わりは、それだけでも十分過ぎる刺激となっている事だろう……しかもその相手は若く美しい自分の母親であると言う常軌を逸した行為が少年を陶酔させ、いつ爆発してもおかしくない程の高みに押し上げていた。
     そして極限まで興奮している若者にとっての強い刺激は、簡単に爆発の引き金となってしまうのだ。

    「あぅっ!」

     母の耳元で情けない声を出してしまった悠吾は同時に尻の肉をヒクヒクと痙攣させながら射精してしまったのだ。
     ビュルビュルと尿道を駆け上がる熱い奔流を何度となく感じた後、ようやく痙攣が治まって来た。
     と同時に、すっかりのぼせ上がっていた頭も一気に冷静さを取り戻して来る。
     悠吾にして見れば初めてのセックスでありながら分身を半分しか挿入出来なかったばかりか、あえなく爆発してしまうなど全くの誤算だった……しかし、それでも一応は目的を達成した事に変わりは無く、悠里が起き出してしまう前に後始末をしなければならないと思った。
     名残惜しい気持を押し殺して挿入する時と同じ様にゆっくりと引き抜きにかかった悠吾は言い知れぬ刺激を再びペニスに感じた。
     挿入する時だけではない、引き抜く時の刺激も性感を高める効果があるのだと言う事を思い知った……だから出し入れするのだと。
     半ば抜け落ちそうになるほど腰を引く頃には萎えかかっていた分身が復活して肉の杭と化していた。

    (もう一度、もう一度だけ……)

     少年は再び母との交わりを深くしようとして腰を落とし始めた……するとどうだろう、今度はぬるりとした何とも言えぬ感触と共に呆気なくペニスを根元まで埋め込む事が出来たのだ。
     それは先程まで密着していたハズの二人の生殖器……少しずつ勃起が弱まって萎えようとして行くペニスと肉路との間……に隙間が出来て、吐き出したばかりの精液が漏れて来ていたからに他ならない。
     こうなると悠吾の興奮が一気に上昇して行ってしまうのは当然の成り行きで、最初の内こそゆっくりと出し入れしていたものの性感が高まるにつれて徐々にエスカレートしてしまうのだった。
     気が付けば母の下半身を完全に組み敷く格好になってズボズボと音が立つほど激しく肉杭を打ち込んでいた。
     薄く開いた母の唇からは『はっ、はっ、はっ……』と肉杭を打ち込むタイミングに合わせて短く息が吐き出されていたが、一瞬ドキッっとして動きを止めると規則正しい寝息に戻って行くので起き出す気配は無いと考えて良さそうだった。
     女の一番隠しておきたい部分を最愛の息子に全て晒し、あまつさえその息子の肉杭で女肉を穿たれている状況にも目覚める事無く寝入ってしまっているとは、果たしてどれほどの酒を飲んだのだろうかと逆に心配してしまう。
     もっとも悠吾にとっては思い掛けなく巡って来た千載一遇のチャンスを物に出来たのは、取りも直さず母が酒に弱かったお陰……と言ったところだろうか。
     再び杭打ちのスピードを速めて行った悠吾は泥酔して寝入っている実の母を陵辱すると言う異常な状況に陶酔し切って興奮の度合いをピークにしていた。
     いくら二度目のチャレンジとは言え少年が初めて女肉から受ける刺激は甘美この上なく、押し寄せる快感に抵抗する術を持っていないのだから、ものの数分で爆発が近付いて来てしまったのだ。

    (もしも、意識があったらママはどんな風に反応するんだろう?)

     動画で見た女達の様によがり泣き腰を突き出して絶頂するのだろうか?
     そんな事を想像している内に熱い奔流が再び尿道を駆け上り始めた!

    (あぁ、で…出ちゃうっ!)

     激しくヒートアップしていた杭打ちはトドメの一突きを深々と打ち込んで終焉を迎え、少年の肉杭はヒクヒクと痙攣しながら若い白濁液を母の胎内にぶちまけていた。


     下半身を曝け出したまま廊下で寝込んでいる母、悠里の女肉を蹂躙しただけでなく熱い精液をその胎内に二度も吐き出してしまった一人息子、悠吾はようやく冷静さを取り戻しつつあった。

    (ママは相変わらず眠っている……)

     少年は母の寝顔を確認すると安堵した……寝ている母を犯すと言うとんでもない事をしでかしてしまった悠吾が今、一番恐れているのは悠里が目を覚ましてしまう事だった。
     次第に冷静さを取り戻した悠吾は何故、こんな事をしてしまったのか実のところ良く分かっていなかったが、ただ一つ確実に言える事は死ぬほど気持良かったと言う事だった。

     巣穴から芋虫が這い出すかの様に肉路から萎えかかったペニスがずろりと抜け落ち、栓を失った肉壷からは内部に吐出されたオスの体液がドロドロと溢れ出している。
     悠里を起こしてしまわぬ様にそっと体を離すと蹂躙されたばかりの秘密の花園を感慨深げに眺めていた。

     一体どれほどの量を吐き出したのだろうか?
     花園から止め処なく溢れ出す精液をジッと見詰めていた悠吾ははっと我に返った。

    (ボーっとしてる場合じゃない……)

     ペニスを見ると母の粘液や自分の精液が混じったドロドロの白濁液がこびりついている。
     タオルケットやアイマスクと一緒に持って来たティッシュの箱から数枚を取り出してペニスの粘液を拭きあげる。
     綺麗に拭き切ったわけではないが、今は細かい事に拘っている場合ではない……そそくさと自分の服装を整えて改めて母の花園に視線をやった。
     ペニスに付着していた粘液と同質の物が悠里の胎内からも溢れ出しているので、同じようにティッシュで拭き取って行く……ただし、起こしてしまっては元も子もないので優しく慎重に左右の肉襞も一枚一枚を丁寧に清める様にして。
     母のお尻の下で皺くちゃになっているパンティーも溢れ出した粘液を吸い込んでベトベトしているのでティッシュで挟んで少しでも吸い取る努力を惜しまなかったが、床とお尻の間に挟まっている部分だけは如何ともし難かった。
     水分をあらかた吸い取った時点で小さな三角の布地を殆ど草むらのないデルタ地帯に被せ、腰骨の辺りで両サイドの紐を適度に引っ張って結んで行く。
     ストッキングに至っては履かせ直すのが困難に思えて来たので、母の入浴後に洗濯籠へ放り込んでおく事にした。
     捲くれ上がったスカートも完全に元に戻す事は出来なかったが体裁だけは整えた。
     後始末は下半身だけでもこれ程大変なのだから上半身に手を付けなかったのは英断だったと自分自身を褒めたくなって来る。

     母を出来る限り帰宅時の状態に戻すとアイマスクだけはそのままにして、タオルケットやティッシュを片付けると浴室へ行ってシャワーのコックをひねった。
     足早に玄関へ戻って母を見やると未だにスースー寝息を立てて気持良さそうに寝ているが、ここは心を鬼にして起こしてしまわなければならない。
     履かせ直す事が出来なかったストッキングをジーンズのポケットに詰め込み、アイマスクを慎重に取り外して反対側のポケットにしまい込むと一つ二つ深呼吸をする。

    「ママ、起きて!」

     悠里の耳元で囁く……全く反応が無い。

    「ママ、ママ、お風呂はどうするの?」

     先程より少し大きな声で問いかけてみると……。

    「ん〜〜〜」

     と何となく反応する母。
     あまり大きな声は出したくなかったが起こしてしまわなければならないので覚悟を決めた!

    「ママってば! お風呂に入らないと煙草臭いよ!」

     もう少し声を大きくして強く言ってみた……すると

    「あ……、悠ちゃ……ん……ママ、寝ちゃってたの?」

     薄っすらと目を開きつつ気だるそうに悠里が答えた。

    「う、うん……どうしてもお風呂に入るって我侭言うからシャワーを出しに行ってる間に……」

     何とか辻褄を合わせる為に適当な出任せを言う悠吾に

    「あら……そうだったの……優しいのね、悠ちゃんは……」

     そう言いながらニコッと微笑んで体を起こそうとするが、悠里はすっかり脱力していて一人で体を起こす事が出来そうに無かった。

    「べ、別にそんな事ないよ。酔っ払いはしょーがないなぁ」

     母を起こしながら肩を貸す様にして立たせると、ゆっくりとした足取りで廊下を歩いて行く。
     よろよろと足元が覚束ない母を心配しつつも浴室へと担ぎ込んだ。

    「酔っ払ってるんだから、あんまり熱いシャワー浴びちゃダメだよ!」

     そう言い残して自室へ戻ろうとする悠吾に

    「悠ちゃん……ありがとう」

     と母の声がシャワーの音に混ざって聞こえていた。

     自室に戻った悠吾は母が浴室を出て寝室へ戻るのをじっと待った。
     寝室のドアが閉まる音を確認するまでに15分はかからなかっただろう、悠吾は足音を忍ばせて浴室へと向かった。
     自分自身もシャワーを浴びたかったが何よりもポケットの中のストッキングを母の洗濯籠へ入れておかなければならないのだ。
     浴室に入るとストッキングを引っ張り出して洗濯籠へ放り込む……いや、放り込もうとした少年の目に飛び込んで来たのは先程まで母が身に着けていたハズの白いパンティーだった。

     結婚する前からの習慣で入浴中にパンティーを洗ってしまって自室に干している悠里にしては大変珍しい事だった……酔いが酷くてそれどころでは無かったのだろう。
     先程は母のパンティーをじっくり鑑賞する余裕など皆無に等しかったが、手にとって広げてみるとちょうど肉溝に接していたと思われる部分が粘液を吸い込んで湿っていた。

    (さっきティッシュで吸い取ったはずなのに)

     母の秘園を蹂躙し終わった後、花肉から流れ出る白濁液はティッシュで拭い取ったはずだったし、パンティーに染み込んでしまった粘液も出来る限り始末したはずだったが、元通りに履かせた後も胎内に残っていたものが流れ出て再び布地を汚したのだろうか。
     そんな風に考えを巡らせながらも、思わずその部分に鼻先を近付けて匂いを嗅いでしまった。

    (いやらしい匂い……)

     母の分泌液と自分の吐出した精液が混ざり合って出来た粘液は一旦、布地に吸い込まれる事によって空気に触れ、水分が蒸発して来ると一層濃度が高くなってこの様な淫靡な匂いを強く発散するのだった。
     もちろん悠里が日中に小用をした後の拭い切れなかったであろう少量の尿や汗なども染み込んでいる事は言うまでもない。

    (ママのおまんこの匂い……)

     クンクンと何度も嗅いでいる内にジーンズの中の分身に力が漲って来る。
     ついさっき二度も出したと言うのに……である。

    (あぁ、もう一度ママのおまんこに出したい……)

     ジーンズを脱ぎ捨てて窮屈そうにしている分身をブリーフから取り出すと、先程の行為を思い出しながら匂いを強く発している布地をペニスの先端に巻き付けて擦りたてる、母の女肉に見立ててパンティーを犯すのだ。
     もう一方の手で分身の胴体を扱き立てると濡れた生肉の感触がペニスに蘇って来る様な気がした。
     次第に手の動きが激しくなると途端に射精感が近付いて来る……。

    (あぅぅ……!)

     我慢など出来るはずも無く遠慮会釈の無い吐出が始まって白い布地を汚して行く。
     臀部の筋肉が緊張のピークを迎え、腰がピクピクと前後に揺れて痙攣を起こした様になっている……数度の痙攣が治まると同時に吐出も終わり、ひどい脱力感に襲われる。
     あの感触をもっと味わいたい、もっと何度もママの中に出したい!
     悠吾は激しい渇望を覚えながらシャワーを浴びていた。


     悠里は真っ暗な場所で仰向けに寝かされていた……下半身だけを露出させられ、大きく開脚した状態で何者かに不条理な淫虐を受けている事はボーッとした頭でも理解は出来た。
     最も恥ずかしい女の部分は絶え間なく打ち込まれている肉杭によって熱を帯び、悠里の意思を裏切って胎奥から愛の蜜を滴らせている。
     抵抗しようにも全く言う事を聞かない体は金縛りにでも遭ったかの様で声すら出す事を許されなかった……何故こんな事になっているのか、いつからなのか、ここが何処なのか、皆目見当が付かなかった。
     陵辱者の行為は少しずつ確実に脳髄を蕩けさせて正常な思考を剥ぎ取って行く……女の身体とはかくも正直なもので、この様な異常な状況下であるにもかかわらず次第に性感が高まってしまうのだった。
     そう……不覚にもイッてしまいそうなのだ。
     男も限界が近いのだろうか? 肉杭を打ち込むスピードが急激に上昇して来た。
     物凄い勢いでがむしゃらに責め立てられている悠里は、ついに絶頂してしまうかと思われた……が、寸でのところで悪しき拘束から解き放たれたのだ。

     月明かりがカーテンの隙間から入り込んでベッドの一部を薄明るく照らし出している。

    (夢……)

     いつの頃からか頻繁に見る様になってしまった淫夢……しかし、これほどリアルな夢は生まれて初めてだった。

    (イキそうだった……)

     目覚めても尚、あの部分が疼いているのが分かる……まるでセックスしていた様に、恐らくは恥ずかしいほど溢れさせているはずだ。
     仕事に忙しかった夫とは殆ど性生活が無く、別居して息子と二人暮らしになってからの約二年は誰とも性交渉を持たなかった。
     夫との離婚が成立している訳ではないので肉体関係を結ぶ様な相手を作らなかったのは当然の事だが、だからといって性欲が全く無いわけではなく……それどころかこの年代の女性としてはむしろ強いと言っても良い位の欲求を少々持て余し気味である事は否定出来なかった。

     他の相手を作らなかった理由がもう一つある。
     それはちょうど別居を始めた頃の出来事で、いつも通りに洗濯をしようとした時……息子のブリーフに精液らしき付着物を見付け、思わず匂いを嗅いでしまった事があった。
     若い樹液のむせる様な淫臭を吸い込んだ途端に悠里の理性は弾け飛んでしまった……気が付くと、その場にへたり込んで普通では考えられない程の激しい自慰に耽ってしまったのだ。
     それからと言うもの最愛の息子、悠吾に対する愛情は徐々に歪みを増して洗濯の度に付着物を見付けては自慰に耽る事が数週間も続いたのだった。
     やがて、ティッシュ等で始末する事を覚えたのだろう……ブリーフが汚れている事は無くなってしまったが、それ以来一層強くなってしまった女の本能は母として振舞おうとすればするほど息子に対する愛情を歪曲させて行き、自慰の度に息子との交わりを想像させていた。
     その背徳的な行為によってしか性欲を鎮める手立ての無い淫らな女の一面を賢母の仮面で誤魔化し続けては居るものの、自分をこんなにも淫らな女にするきっかけとなった『あの匂い』の主である息子を恨めしく思う事があるのも事実で『いっそ犯してくれれば母親としての体面を保ったまま……』などと決して口に出しては言えない事を考えてしまったりもするのだ。
     そんな悠里が淫夢を見てしまったとしても何も不思議な事ではなかったが、あまりにリアリティがあり過ぎた……。

     悠里はいつもする時と同じ様に『あの匂い』を思い出しながら息子との交わりを想像する。
     絶頂の寸前に目覚めてしまって熱く火照ったままの身体……特に生殺しのまま酷く疼いている女の肉は既にどうしようもない程の泥濘となっていて硬く逞しい男の器官を待ち焦がれているはずだ。
     この疼きを鎮める為の方法は一つしか無かった……身体を横たえたままの姿勢で両脚を少し開くと右手を下半身へ差し向ける。

     ところが、そこに有るはずの物が無い事に気付いた。

    (…………?)

     パンティーを履いていなかったのだ!
     それどころか身体を覆っている物がたった一枚、バスタオルだけだと気付くまでにそれ程の時間はかからない。
     そう言えば昨夜は同窓会で相当な量の酒を飲んでしまったらしい……アルコールに耐性の無い悠里は一般的に適量と言われる量の飲酒でさえ記憶が断片的に欠如してしまうのだが、度を越した飲酒の場合は丸ごと記憶を無くしてしまう事も珍しくなかったのだ。
     こんな格好で寝ていた位だから帰宅してシャワーも浴びたのだろう……無事にベッドで寝ていたから良かった様なものの、同窓会を終えた辺りからの記憶がまるで抜け落ちてしまっている。
     殆ど飲めないと分かってはいても雰囲気や流れでついつい薦められるがままに飲んでしまう自分の弱さを恨むしかなかった。
     しかし、今だけはそんな事を悔やんでいる場合ではない……最も優先すべきは先程から疼いて止まないこの身体を何とかして鎮める事なのだから、バスタオル一枚の姿などはまさにお誂え向きだった。

    (あぁ……は、早く……)

     バスタオルの裾をほんの少し捲って秘所の状態を探ろうとする……。

    「はんっ……くっ……」

     指先が真っ先に触れたのは莢が半分ほど剥けて部分的に露出している最も敏感な肉の粒だった。
     そのまま狭間に沿って指先を奥へ進ませると恥ずかしい部分はたっぷり蜜を吐き出しているらしく、想像通りに熱い泥濘と化していた。

    (濡れてる……)

     一体、何をすればこんな事になるのだろうかと自分自身を問い質したくなる程とろとろに蕩けている粘膜をそっと掻き分け、中指を曲げて胎内に通じる肉の入り口へと指先を宛がってみる……。

    「あぁ……んっ」

     思わず声が出てしまった……敏感になっている粘膜はほんの少し指先が擦れただけで腰が跳ね上がりそうになる程の快感を生み出している。
     空虚な肉路を一刻も早く満たしたくなってそのまま中指を押し込んでみると 大した圧力をかけた訳でも無いのに中指のほぼ半分までを簡単に飲み込んでしまう……と同時に内側へ折れ曲がった手の平が敏感な肉粒を押し潰してしまったのだから堪らない。

    (んぅ、ダメ……)

     中指を根元まで挿し込もうとすると手の平が肉粒を圧迫する結果となって、さらなる性感が湧き出してしまう。
     そのまま抜き挿ししようものなら肉路への刺激のみならず前後に動いた手の平が肉粒を擦り立てて一気に登り詰めそうになってしまうのだ。
     こうなるともう誰にも止める事は出来そうに無かった……。
     焦らす様にゆっくりと中指を抜きながら敏感この上ない肉粒へと指先を移し、莢から露出した部分だけを擦る様にして揉み込むと先程より数倍も強い刺激に襲われて自然に腰が跳ね上がってしまう。

    「んはぁぁぁ〜〜〜っ」

     長く尾を引くような吐息が悠里の高まり具合を表していた。
     空いているもう一方の手でバスタオルを肌蹴るとたわわに実った乳房を弄り始める。
     その頂にある蕾は既に固く尖り切っていて二本の指で挟んだだけでもかなりの刺激を子宮へと送り込んで来るが、そのまま揉み転がすと何倍もの性感がビリビリと湧き立った。

    「あ……はぁぁぁ〜〜っ」

     だらしなく半開きになった唇からは押し殺した息が漏れ続けている。
     肉粒は酷く敏感になっていて、あとほんの少しの刺激で登り詰めてしまいそうだった。
     夢の中だったとは言え極まる寸前まで性感が高まっていて、そのまま目覚めてしまったのだからイク直前の状態を身体が維持しているとしか考えられない。
     そのままゆるゆる揉み込んでいると女の一番敏感な器官は莢が剥け切って完全に露出し、指からの刺激を満遍なく全体に受けてしまうのだった。

    「ふっ……んぅ……」

     精一杯、抑えているつもりでも声が漏れてしまう。
     もぞもぞと円を描く様な腰の動きは無意識の内に激しさを増し、敏感な肉の粒を指先に擦り付けている。
     再び指を泥濘に挿し入れると更なる刺激を求めて抜き挿しを繰り返し、肉粒を手の平に押し付ける様にして性感を貪って行く……両脚は自然に突っ張って足の指先が閉じたり開いたりを繰り返している。
     目くるめく瞬間がスピードを上げて近付いて来ているのだ!

    「んぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ」

     もう声を出す事にもブレーキが利かなくなってしまっている。
     抜き挿しする指の本数を増やしてそのピッチを上げて行く……未だ女肉を知らぬであろう息子の初々しいペニスが敏感になった泥濘に突き立てられている自分の姿を想像しながら。

    「ぁぁぁ……悠ちゃん……」

     すぐそこにまで押し寄せている絶頂の波によって道徳的な思考は完全に麻痺し、呼んではならない息子の名を口にしてしまった事にさえ気付いていない。
     乳房を弄っていた方の手をも下半身へと移動させ、肉粒を中指で擦り立てる。
     みるみる内に背中がブリッジして仰け反り、電気が走った様にガクガクと痙攣を始める。
     恥ずかしい程に蜜を溢れさせた女肉は

    ―― ぬちゃぬちゃ、にちゃにちゃ ――

     と淫猥な音を立てながら次第に挿し込まれた指を締め付け始めたが、抉じ開ける様にして揃えた指を出し入れするとより強い刺激となって瞼に火花が散った。
     苦しそうに眉をしかめてぎゅっと目を瞑り、だらしなく開いた唇から涎を垂らし始めている悠里は絶頂への階段……その最後の一段に足をかけている様だった。

    「……ぃ、い、ィク…………」

     そして……ついにその瞬間が訪れ始めた。
     指の抜き挿しに合わせる様な激しい腰の回転運動はその半径を徐々に小さくして行き、先程よりも大きく開かれた両脚は硬い木材の様に突っ張って爪先までピンッと伸びている。
     女肉の窮屈な締め付けを切り裂く様に一際強く挿し込んだ指はザラザラした肉の襞を掻き毟りながら始まったばかりの括約筋の痙攣を捉えていた。

    「んわっ、ぁぁっ……ああぁぁぁっ」

     叫び声の様な悲鳴は悦びの深さを物語っていた……初めてと言っても良い程の深く長い絶頂はまだ始まったばかりだったが、失神しそうな程の強烈な電撃は女肉を中心に脊椎を駆け抜け、全身へと伝播して脳髄をも痺れさせている。

     深い倫悦が生み出す幻想の中で、息子に組み敷かれ恥ずかしい蜜の溢れた女肉に幼いペニスを突き立てられて絶頂している女は、激しい痙攣を伴って窮屈になっている肉路の奥にビクビクと跳ね回る杭の先端から青臭い樹液を撒き散らされていた。

     カーテンの隙間から入り込む月明かりは激しい絶頂に襲われている真っ最中の美しくも淫らな肢体を惜しげも無く照らし出している。


     浴室から戻った悠吾は悶々とした時間を自室で過ごしていた。
     泥酔して寝入っている母を姦交の餌食にしただけでなく、粘液に汚れた母のパンティーを分身に巻き付けて自慰に耽ったばかりだと言うのに……肉の交わりを思い出していたのだ。
     初めて味わった生肉の感触は少年にとってあまりに鮮烈で忘れられるはずが無く、何としてでも今夜中にもう一度味わいたいと言う欲望だけが強くなって行った。

    (もっとしたい、もっとママの中に出したい……でも、どうやって?)

     そんな考えばかりが頭の中を駆け巡っていたが、一つの突破口を見付けた気がした。
     あれほど酔っ払っていたのだ……あるいはシャワーを浴びた後も熟睡していて気付かれる事は無いかもしれないし、もしも起きていたら『心配で様子を見に来た』と言えば良いだけなのだ。
     こうなると少年の行動は早かった……盾と矛を一度に手に入れた様な気分で一気に討って出ようと自室を後にしたのだ。
     しかし、思い付いたシナリオはあまりに稚拙でお粗末だった……事の半ばで悠里が目を覚ましてしまう事態を全く考慮に入れておらず、鎧を纏うのを忘れている様なものなのだ。
     それでも肉欲に駆られた少年の背中を押すには十分過ぎる材料となっていたのだが。

     僅かな明かりも見逃さない為、そしてこちら側の明かりが悠里の部屋に差し込む事の無い様、廊下の電気は点けずに母が眠っているであろう寝室へと向かって行った。
     もしも、ドア最下部の隙間から室内の明かりが漏れ出している様なら母が起きていると判断して声を掛けてみる、明かりが漏れていなければ寝ているものと判断してそっとドアノブを回す。
     あらかじめ行動を決めておけば咄嗟の判断を誤る事は無いはずだった。

     真夏と言えども深夜の住宅街は静まり返っている……家の中も同様の静けさに包まれていた。
     足音を忍ばせ、廊下の軋む音にも最大限の注意を払いつつ、やっとの思いでドアの前に辿り着いた。
     寝室からの明かりは漏れていない様子だ……と言う事は寝ている確率がかなり高いと判断出来る。
     少年は息を殺して全ての神経を耳に集中させ、中の様子を探った……。

    「んはぁぁぁ〜〜〜っ」

     すると突然、ドアの向こう側から呻き声の様な押し殺した吐息が微かに聞こえて来たのだ。
     気のせいかもしれないと耳をそばだててみたが、やはりしんと静まり返っていて心臓の鼓動が耳にうるさく感じるくらいだった。

    (気のせいかな?)

     悠吾は思い切ってドアハンドルに手を掛けようとした……その瞬間!

    「あ……はぁぁぁ〜〜っ」

     立て続けに二度目の吐息が聞こえて来たのだ。
     同種の吐息を嫌と言うほど聞いた事がある……動画の中で。

    (もしかすると……ママ、オナニーしてる?)

     ただ事ならぬ熱い吐息を二度も聞いてしまった悠吾は直感的にそう思った。
     寝室の電気は消えているが母は起きている様子で、しかもオナニーをしてるかもしれない……予め、ここへ来る前に決めた行動の基準には全く該当しない状況に出くわしてしまったが、逆に考えれば『こんなチャンスは滅多に無い』とも言えなくは無いのだ。
     母の痴態を見てみたい……少年の好奇心は止まる様子が全く無かった。

     悠吾は思い切ってドアを開けて部屋への侵入を試みる事にした。
     廊下の電気は消してある為、こちら側から明かりが入って気付かれる事はまず無い。
     万が一、部屋へ入った事を咎められても『苦しそうな声が聞こえたから』と言い訳する事も出来るし、逆に母の一人遊びを咎めて形勢を逆転させ、そして姦交へと雪崩れ込む事も可能に思えて来るのだ。

     少年は最大限の注意を払いつつ、そっとドアハンドルに手を掛けると慎重に回して行った……ハンドルの回転が止まる所まで回し終えると、ゆっくりドア全体を部屋の中へ押し込んで行く。
     徐々にドアの隙間が大きくなってくると部屋の中はカーテンの隙間から月明かりが差し込んでベッドを薄く照らし出している事に気付いた。

    「ふっ……んぅ……」

     やはり気のせいでは無かった……三度目の吐息は殆ど直に聞こえて来たのだ。

    (やっぱり!)

     よもや母親の自慰現場に遭遇するなど考えも及ばなかった悠吾だが、このまま部屋へ入って行く事を悟られさえしなければ生のオナニーを最後まで見届ける事が出来るかもしれない……そう思うとあまりの歓喜に身体が小刻みに震え出してしまった。

    (しっかりしろ!)

     自分を奮い立たせるように心の中で叫ぶとほんの少しだけ震えが収まって行く気がした。
     注意深くドアの隙間を広げつつ月明かりに目を凝らしてベッドの上を見ると、全裸の母が身体をくねらせている様子が覗える。

     少年の胸は一気に高鳴り、全身の血流が股間に集中し始めていた。
     自分自身が余裕を持って通り抜ける事が出来る程度の隙間を確保すると、足音を立てぬ様に気配を殺して悠里の部屋へ足を踏み入れた。

     一歩……また一歩……フローリングの軋みにも注意しながらドアの隙間から体を侵入させて行くと濡れた粘膜が発する『ねちゃねちゃ』と絡み付くような音が一定のリズムで聞こえている。
     先程、自分が母に施した淫技の時に聞いた音と同質だった。
     ベッドの上で全裸の身体を淫らにくねらせる母の姿は、よく見ると腰を上下左右に回転させて手を秘園に押し付けているらしかった。

    「んぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ」

     先程までの吐息とは違う、より切羽詰った喘ぎ声に変わって来た……。
     早く間近で見たい……この行為が終わってしまう前に!
     相当の焦りもあったが、絶対に気付かれてはならない侵入段階をほぼ成功させた悠吾は、気を緩める事無く姿勢を低くしてベッドの足元へ移動を始めた。

    (確か、入り口からベッドまでは何も無かったはず……)

     悠里の寝室へ入る事は滅多に無い悠吾だったが、入り口から見える範囲の事なら大体知っている。
     しかし、床に置かれているかもしれない『何か』に躓いたりしないよう、足元にも視線を配ってジリジリとにじり寄って行った。
     幸いにして暗がりに目が慣れて来ていたので、息を殺して徐々に間合いを詰める事はそれ程難しく無かった……足元を見つつ時折、視線をベッドの上に移すと悠吾の目前では全裸の身体をくねらせながら夢中になって女肉を慰めている母の姿が淡い月光によって炙り出されていた。

     どれほどの時間が掛かったのだろうか? 姿勢を低くしたまま、ようやくベッドの足元に接近する事が出来た……月明かりが照らし出す母の痴態は今までに見たどの様な動画にも見出せないほど艶かしく、少年の理性を完全に停止させて行った。
     細部こそ見えては来ないものの暗がりにすっかり慣れた目には乳房を左手で揉みしだき秘園を右手でくじる母の姿がハッキリと映っている。

    「ぁぁぁ……悠ちゃん……」

     突然名前を呼ばれた事でハッと我に返り、再び心臓を捕まれた様に驚いた!
     もしや、侵入している事が母にはお見通しなのかもしれない……と冷や汗をかく思いで凍りついた。
     だが、そのままで暫らく身動き出来ずに居ると、どうやらそうではないらしい事が分かった……濡れた肉音と熱い吐息が未だに続いているからだ。

     だとしたら何故、自分の名前を呼んだのだろう? 母が淫らな行為に没頭しながら自分の名前を呼んだ理由……唯一の心当たりは『オカズ』だった。
     もしかすると母は自分の事をオナニーのオカズにしているのではないだろうか?
     そんな疑念が悠吾の脳裏を過ぎった……彼の推論ではこう言う事になる。

    (さっき、風呂場でオナニーした時はママとセックスする事を想像しながらだったし、イク時は危うくママって言いそうになった……て事はママは僕とのエッチを想像しながらオナニーしてるのかもしれない、それでつい僕の名前を……!? ママは僕と?)

     悠吾は自分で導き出した答えに驚愕した!

    (まさか、まさか……ママは僕とセックスしたいのかもしれない!?)

     そんな馬鹿な? と否定しようにも目の前で繰り広げられる光景、そして自分の名前を呼んだ事実から他の答えを見出す方が難しかった。
     悠吾の中では、つい数時間前まで考えもしなかった母とのセックスが現実味を帯びて来ていた……眠っている悠里を恐る恐る姦する必要はもはや無い、意識のある母をよがらせ絶頂させる事さえ不可能ではないと思えて来る。

     自分の息子に痴態を晒している事など想像もしていない悠里の手は濡れ肉を掻き混ぜるスピードを上げている……次第に粘膜の発する濡れ音も激しくなって来た。

    ―― ぬちゃぬちゃ、にちゃにちゃ ――

     既に理性の欠片も残していない少年は蕩け切っているであろう母の女肉に自らの手を差し伸べて性技を尽くしてみたいと思う反面、初めて見る本物の痴態を最後まで見届けなければ勿体無いとも思っていた。
     ところが、手を出そうかと躊躇している悠吾をよそに母の様子が急激に変化し始めた!
     乳房を揉んでいた左手までが下半身へと下りて行き、両手で女肉を嬲り始めたのだ。

     次第に背中をブリッジさせて仰け反ったかと思うと妖しくくねらせていた女体を痙攣しているかの様にガクガクと揺らしている。
     抜き挿ししていた指は深く挿し込んだまま動かなくなっている……いや、そう見えるだけでクチャクチャとくもった水音が聞こえている事から指で膣内を掻き毟っているらしい。
     その様子を目の当たりにして母の絶頂が近い事を理解した。

    (ママ……イクのかも!)

     悠吾がそう思った途端、震える声で小さく叫んだのだ!

    「……ぃ、い、ィク…………」

     母、悠里の絶頂を知らせる叫びだった。
     腰のうねりは小さくなり開いている両脚を突っ張ったまま全身をぶるぶると震わせている。

    (イッてる! ママがイッてる!)

     息が出来ないほどの絶頂を迎えているのだろう……詰まった様に呼吸が止まってしまっている。
     にもかかわらず膣内を蠢く指の音はいまだにクチャクチャ、グチュグチュと聞こえて来ている。

    「んわっ、ぁぁっ……ああぁぁぁっ」

     凄まじい快感が悠里を襲っているらしく、今度は獣の様な叫び声を上げている!
     目の前の情景は如何なる動画の追従も許さぬほど淫靡で少年の心を虜にした。

    (す、凄い!)

     母の絶頂を目の当たりにして身動き一つする事が出来ず、感動のあまり涙が出て来そうだった。
     全身の毛穴から汗が噴き出している……悠吾のT-シャツは既にびしょびしょで、短パンの中のブリーフも汗でベッタリと尻肉に纏わり付いていた。


     最愛の息子に貫かれる淫らな女を想像しながら自慰行為によって登り詰めた悠里は、嵐のように何度も押し寄せる波のうねりに身を任せている……足元で息を殺し、その姿を凝視する悠吾の気配にすら気付かぬまま。

     ベッドの上で淫らに戦慄く妖しい肢体は月の光に淡く照らし出されて幻想的でさえあった。
     その美しい母の姿に目を奪われ、動く事も出来ない少年は感動のあまり口走ってしまった。

    「……ママ……」

     自分の声にハッとして我に返った時は遅かったが、幸いにも悠吾の声は母には届いていない様子だった……眉間に皺を寄せ、強く瞼を閉じて強烈な快楽を貪っている事が悠里に災いしていたのだ。彼女にとって生まれて初めてと言っても差し支えないほどの激しい絶頂は、いつの間にか部屋へと侵入している悠吾が短パンと一緒にブリーフまでを脱ぎ去る気配に気付く事すら許さなかったのである。いや、五感は何らかの異変を察知して危険信号を発していたのかもしれないが、全身を駆け抜ける歓喜の電流によってかき消されてしまったのだろう、悠吾が足元からそっとベッドに上がり込む僅かな揺れにさえ気付かないでいたのだ。

    「っっんはぁぁぁぁ〜〜〜〜っ」

     息を詰まらせたまま身体を硬直させていた悠里がようやく悩ましい吐息を吐き出した。ブリッジしていた背中がベッドに沈み込み、やがて秘肉をくじっていた両手もパタリと落ちて大人しくなってしまった。その様子を間近に見ていた悠吾は矢も盾もたまらず、秘蜜の溢れる果肉にむしゃぶりついたのだ。

     悠里にとってはまさに最悪のタイミングだった。歓喜の嵐が通り過ぎた直後の弛緩して一切の抵抗力を失った身体に加えて、幸福の余波に包まれて正常に働かない思考力……そして何より快楽の頂点を極めたばかりの女肉は敏感この上なく、いきなり始まった口唇愛撫の鮮烈な刺激に抗う事が出来なかったのだ。ようやく背中のブリッジが解けたと思った矢先の出来事に再び背中を仰け反らせ、全くワケが分からないまま悦びの悲鳴を上げてしまっていた。

    「んぁぁっ、ひぃぃいぃあぁぁ〜〜っ!」

     白い肢体を仰け反らせて歓喜の悲鳴を上げている悠里の姿は、快感に咽び泣き、のた打ち回る動画の中の女優達と重なった。そして、あの男優達が駆使した数々の淫技を母にも施し、よがらせ、狂わせ、イカせてみたいと思わせるに十分過ぎるほど淫らだった。

     少年は母自身の手淫によって蕩けている肉襞を頬張るようにして唇に挟み込むと軽く吸い上げた。舌に絡み付く秘蜜、口の中一杯に広がるメスの淫臭、少年にとって何もかもが新鮮だった。

    (これが、これがおまんこの味!)

     さらに精一杯長く突き出した舌を使って肉口を弄ると母の腰がびくんと跳ね上がって再び声を上げさせた。

    「んむぅっ……!」

     そのまま舌先を肉の中へ潜り込ませようとして首が痛くなるほど顎を突き出しては見たが、体勢が悪くて浅く差し込むに留まっている。それをしたければ両脚を高く上げさせて女肉を上に向けるしか無いのだが、その為には悠里の協力が必要不可欠である事を少年は理解していた。

    (今はまだダメだ)

     それならばと、舌の矛先を変える事にした。薄暗い部屋の中ではハッキリと見る事は叶わなかったが、舌先が捉えた感触から察すると既に莢を脱ぎ捨てて膨らみきった肉豆は大豆粒ほどの大きさになっているようだった。恐らく充血してパンパンに張っているのだろう、表面がツルっとした感触でもあったが、それをべろりと舐め上げたのだ!

    「んぬぃぃいぃぃ〜〜っ!」

     一瞬、腰を引いて舌の接触から逃げようとした母の腰骨を逃すまいとして両手でガッチリ押さえ付け、再び秘肉に吸い付いて舌先で円を描くように肉豆を舐め回した。

    「うわっ、ダメっ、んぁぁぁ〜〜〜〜」

     腰をビクビクと小刻みに震わせながら母が嬌声を上げている。先程、女の凄まじい絶頂を垣間見たばかりの悠吾は、今度は自分があんな風にイカせるんだと舌を突き出し夢中になって肉豆を舐め回した。

     手淫による激しい絶頂の余韻に浸る間も無く、恥ずかしい蜜で潤んだ肉唇に突然、生暖かい物が張り付いたかと思えば、今度は敏感極まりない肉の豆を集中的に攻撃されたのだから堪ったものではない。悠里はまるで触手にでも犯されているかの様な錯覚に陥ってしまった。稲妻のように強く鋭い快感の波がたった数分前に絶頂を極めたばかりの敏感な女肉から全身へと急激に広がって行き、再び絶頂への階段を駆け上がって頂点を極めてしまう寸前のところまで追い込まれていた。

     いつの間に寝室へ入り込んで来たのか全く分からなかったが、いきなり悠里を辱めている相手はおよそ察しが付いていた……悠吾だろうと。つい先程、まばゆいばかりの光に包まれていた意識の中で息子の声を聞いた様な気がしたからだ。あれほど息子との姦淫を望み、想像しながらの自慰を重ねて来たくらいなのだ……あまりに突然だったとは言え、今の悠里にとって歓迎すべき状況である事に間違いはなかった。しかし、一方で母親としての体面を保たなければならない事を考えると安易にこのままイカされてしまう訳には行かなかった。

     息子が母の淫肉を貪る事など常識的に許されるものではないのだと諭し、たしなめる立場にあるはずの悠里は、なんとしてでも息子の手による絶頂だけは避けなければならなかった。そして悠里自身がそれを望んでいた事を息子に悟られない為にも決してイッてはならないのだ。しかし、極まる寸前にまで高まっている悠里は無意識のうちにシーツを鷲掴みにしているばかりか、両脚を突っ張って全身に汗を吹き出していた。懸命に耐えてはいても『それほど長くはもちそうにない』と思うほど切羽詰っているのだ。何とかして早く息子を引き剥がしてしまわなければならない!そう思った矢先の事だった。

    「なっ、ぁぁああぁぁ〜〜っ!」

     悠里は絶叫していた!
     唇を細くすぼめた悠吾がクリトリスに吸い付いたのだ!
     ちゅうちゅうと音を立てながら、吸い出してしまわんばかりの強さで執拗に吸い続け、舌先を器用に使って舐め転がしている。ただでさえ鋭敏になっている肉の尖りを狙い撃ちにされたのではひとたまりも無かった。剥き身のそれに強烈な刺激が集中して限界点をあっさりと超えてしまったのだ。ギリギリの状態で耐えていたものが一気に弾けて津波の様に悠里を襲った。

    (イッ……い……くぅ〜〜〜〜!)

     危うく声に出して絶頂を告げてしまうところだった。飛んで行きそうな意識を手放さぬように手繰り寄せ、かろうじてそれだけは避ける事が出来た。耐えに耐えていたところへあまりに強烈な刺激の不意打ちを受けたのだからイッてしまっても仕方がなかったが、後はそれを悠吾に悟られない様にしなければならないのだ。こんな事は初めてだった、稀にイッたフリをする事は有ってもイッていないフリなどした事が無いのだ。全身がガクガクと震えそうになるのを必死に抑え込み、ブリッジしている背中を懸命に戻した。他にはどうすればイッていない様に見えるのか、そんな事はまるで分からなかったが快感の波が治まるまで堪える他に術が無かった。

     悠里の思惑通り、確かに少年の目には母が絶頂しているようには映っていなかった。だが、快感に打ち震えて肉欲の極みに達してしまう寸前の女が映し出されていたのだ。少年の知識では、この後の母は身体を強張らせて喉から搾り出すような声で歓喜を告げるのだ。それはまさについ先程目撃したばかりの「イクッ」と小さな悲鳴を上げた母の姿に他ならなかった。

     悠里がイッていないフリをしているなどとは露ほども考えていない少年は、絶頂寸前の母をなんとか自分の手でイカせようと更なる淫技を施しにかかる。左手だけで母の腰骨を押さえ付け、右手を自分の顎の辺りに待機させた。唇に伝わる感触から女肉がすでに愛蜜でぬとぬとにぬめっている事を知っていたのだ。あとは狙いを外さぬように人差し指を突き込むだけだった。動画の女をよがり狂わせ絶叫させた男優達のように。

     悠吾は何時間か前に玄関で目に焼き付けた膣口の位置を思い出していた。その位置を確認する様に人差し指の先端で濡れ肉をなぞると、ほぼ想像通りの場所にある窪みがひどい泥濘となっていた。ここぞとばかりに手の平を上に向けたまま人差し指を根元まで一気に突き挿すと、母の腰が激しく跳ね上がり口元から悲鳴にも似た喘ぎ声が聞こえて来た。

    「はぅっ、ぅくぁぁぁっ!」

     母の反応に気を良くした悠吾は指先をかぎ状に曲げてザラつきのある部分を探った。そしてそれはスグに見付かり、玄関で行なった解剖の時と同様の方法で擦り立てたのだ。悠里の腰が一際、高く跳ね上がったかと思うと両脚を物凄い力で突っ張って硬直し始める。にちゃにちゃ、くちゃくちゃと淫猥な水音が寝室いっぱいに響き渡っていた。

    (ま、待って……まだ、治まってないのに……)

     絶頂による括約筋の締め付けで窮屈になっている悠里の膣は、たとえ愛蜜で滑りがよくなっていようと肉路を無理やり押し広げられるような鈍い衝撃を余す事無く快感へと変えてしまった。二度目の高みを極めている最中の女肉をこんな形で嬲られてしまってはひとたまりも無い、すぐに次の波が目の前まで押し寄せて来てしまったのだ。しかも、それは相当大きな波を予感させるものだった。

    「なぁぁあぁぁっ、ソコは…………だめぇぇぇっ」

     絶叫と言っても良いほどの喘ぎは『ソコをもっとされたらイッってしまいます』と告白しているようなものだった。それを聞いた悠吾はさらに激しく肉路をかき混ぜ続けた。もちろん肉豆に施していた口唇愛撫にも手を抜く事は無く、キスマークが付いてしまうほど強く吸引しながら舌先を使った。すでに悠里は息を詰まらせ、両脚を爪先まで突っ張ってしまっている。そしてシーツを鷲掴みにしていた両手は無意識の内に悠吾の頭を抱え込んでしまっていた。

    (ダメよ、だめだめ……また、イッちゃうぅぅぅっ)

     ついにその時が訪れてしまった。三度目の絶頂は死んでしまいかねないほど鋭く激しく大きかった。悠里は感電したように痙攣し、口元から一筋の涎を垂らして白目さえ剥いている。意識までも手放してしまいそうで失神寸前だったが、幸いにも息が詰まっている事で歓喜を告げてしまう事だけは回避出来たようだ。

    (ママ……イッてるの?)

     悠吾はそう問いかけたかったが、肉豆をしゃぶり続けるためにそれは出来なかった。人差し指をぎゅうぎゅう締め付ける肉の感触と全身をぶるぶると戦慄かせて息を詰まらせている状況から、あえて聞かなくても母がイッている事は明白だった。

     母親としての体面を保っていたいが故に絶頂を悟られまいとする悠里の演技は、皮肉にも母を何とかしてイカせようとする息子の熱心な愛撫を加速する結果となってしまったのだ。この後、悠吾がしようとしている事など半ば意識を失いかけている悠里に分かるはずも無かった。


     立て続けに三度も登り詰めて意識を失う寸前の母、悠里は何とかして絶頂を告げさせようとする息子、悠吾にさらなる愛撫を施されようしている事など予想すら出来ずにいた。

     少年はいつの間にか両手で頭を掴まれていた。まるで『もっとして』と言わんばかりに女肉への接触を強く求められているようだったが、やがて全身の硬直が解けて行くと共に脱力した母の両手は頭から離れてベッドに落ちて行った。

     女肉から口を離した悠吾は口元が涎と愛蜜でヌトヌトになっている事などお構い無しに顔を上げた。母を見ると大きく開脚したままであられもない姿を月明かりの元に曝け出している。まったく無防備な姿を見つつ、今すぐにでも覆いかぶさって猛り狂った肉杭を突き立てようかとも思ったが、そうはしなかった。今夜、すでに三度も放出している事が彼に余裕をもたらしたのだろう。そしてハァハァと激しい呼吸を続ける悠里にどうしても問い質してみたい事があったのだ。

    「ママ……イッたの?」

     ぐったりしている悠里は時折、思い出したようにぶるるっと身体を震わせているだけで息子の問いかけに応じる気配は無かった。休む間も無く三度も登り詰め、息の詰まった状態が長く続いたせいか軽い酸欠を起こして意識が朦朧としているのだ。

     弓なりに仰け反らせた肢体を硬直させ、絶叫と言って良い程の喘ぎを漏らして痙攣し、やがてベッドに崩れ落ちて無反応になる……尋常ではない母の状態からイッた事はほぼ間違いないと悠吾は確信していた。自慰行為で絶頂する母の姿はまだ記憶に新しかったが、その姿とほぼ同じだったのだから確信は深まるばかりだった。しかし、唯一の相違点は『イク』と言わなかった事だ。

     少年は何かスッキリしない気分を晴らそうと悠里に問いかけたのだった。男の射精と同じようにイッた証拠が女にもあったなら、こんな気分になる事は無かっただろう。半狂乱になって『イク、イク』とわめき散らす動画の女達のように母にも言わせてみたい、ちゃんとイカせたい、そんな欲望が少年の心に大きな渦を巻いて行くと同時に確信は揺らぎ始めていた。

    (そう言えば……)

     突然、少年の脳裏に蘇った光景は動画の中で絶頂を極めながら潮を吹きあげる女達の淫乱な姿だった!
     男優の指が濡れ肉に突き込まれるたびにビシャビシャと液体が飛び散る『潮吹き』シーンを初めて見た時は、あまりの衝撃に女の性の不思議を垣間見た気がしたものだったが、それを思い出したのだ。

    (そうだっ、イク時は潮を吹くんだ!)

     本当のセックスをまだ知らぬ少年が持てる知識を総動員して出した結論だった。

    (ママはまだイッってない、イキそうになっただけだ!)

     実のところ、最初の推測通り悠里は間違いなく絶頂していたのだ、しかも彼が考えているよりも一度多く……である。しかしながら、女体の様子からそれらを正確に把握する事が出来るようになるには、はるかに多くの経験を積む必要があった。そして女の絶頂と潮吹きが必ずしもイコールではない事をその時に自然に理解するはずだった。

     悠吾はなんとしてでも母に『イク』と言わせたかった。いや、言わせないまでも潮さえ吹かせればイッた証拠だと思い込んでいた。女の絶頂に拘るのは男にとって本能のようなものだが、しかしそれは悠里にとってさらなる災難となってしまうだけだった。何故なら彼女は潮を吹く体質ではなかったからだ。少なくとも35年にわたる人生経験の中でごく微量の液体を吹いた事が数度あったに過ぎなかったのだ。

     決してイッてはならず、たとえイッたとしてもそれを悟られてはならぬ者と、何がイッた状態なのかも分からぬまま何としてでもイカせようとする者の思惑のすれ違いは前者にとって地獄のような責め苦を生み出すだけだった。

     一度、指を抜いて母の両足首を掴むとさらに大きく開脚させた悠吾は改めて女肉の正面に座り込み、自分自身の脚を重石のように重ねて固定した。悠里が脚を閉じる事が出来ないようにしたのだ。そして今度は右手の人差し指と中指を揃えて肉口に突き込んだ。いまだに泥濘と化したまま弛緩している肉路は指を二本に増やしたところで殆ど抵抗を示さずズップリと根元まで飲み込んでしまった。

    「はんっ!」

     今まで荒い呼吸しかしていなかった母の久し振りに聞く喘ぎ声だったが、耳には入らなかったかのように少年は作業を進めて行った。まずは左手の親指を口に含むとたっぷりの唾液を塗した。そのまま人差し指と中指で莢を剥き上げて肉豆を露出させ、親指の腹でゆるゆると揉み込みながら肉路に挿し込んだままの二指を浅く深く抜き挿しし始めた……動画で見た男優と同じ事を始めたのだ。
     途端に悠里が強い反応を示した。

    「んぁっ、いやっ!」

     息を詰まらせて絶頂する事三回、意識が朦朧としてぐったりしていた悠里はその大きな波がやっと引き始めたところだった。にもかかわらず、またもや秘園から沸き立つ鋭い刺激にハッと我に返った。そうだ……母親として息子の行為をなんとか制止しなければならなかったはずなのに、襲い来る絶頂の波に飲み込まれて何も出来ずにいたのだった。力の抜けきった上半身を何とか起こさなければともがいてはみたものの、命の危機に直面しているわけではない悠里に火事場の馬鹿力が出るはずも無く、けだるそうな言葉で戒めるのがやっとだった。

    「ゆ、悠吾……やめて……」

     そう言葉を発している最中でも秘肉は息子の手による蹂躙を受け続け、甘美な快楽の波を余す事無く全身へと伝播させている。官能の炎が燻ぶるどころかいまだに燃え盛っている身体は、母としての意思を裏切るかのように急激に高まって行った。息子の手戯による絶頂を避けなければならない事を思い出した悠里は、蕩けていく意識の中から渾身の力を振り絞って言い放ったのだ!

    「こんな事……母子で、こんな事……しちゃ、だめなの」

     しかし、これが精一杯だった。母親としての体面を保つ為に発したか細い声が禁忌を犯す息子に届いてくれる事を願いつつも、すでに快楽の波に飲み込まれている身体は悠吾の愛撫に喜びの涙さえ流しているのだ。何とかその刺激から逃れようとして大きく割り裂かれている両脚を閉じようと試みても、重石を載せられたように押さえ付けられていてビクともしなかった。

    「どうして?」

     くちゅくちゅ、にちゃにちゃと絡み付くような水音を立てながら、黙々と悠里を高めるための愛撫に勤しんでいた息子が突然、口を開いて聞き返して来たのはあまりに意外だった。自室で淫夢にうなされ目覚めた時からどれほどの時間が経ったのだろうか? 以来、延々と燃え続けている官能の炎によって炙られた思考では喘ぎ混じりの言葉しか発する事が出来なかった。

    「ど……んぁっ……どうしてって……はぁぁっ」

     体面を保つ事しか考えていなかった悠里には禁忌を犯す事の罪深さを説く事など出来るはずも無く、息子の行為を抑制するには至らなかった。それどころか付け入る隙さえ与えてしまうのだった。

    「ママ……気持よさそう」
    「そ、そんな事……んっ……無い……うぁっ…………んくっ」

     そろそろ限界が近付いている事を見透かすような悠吾の言葉を否定するのがやっとだった。

    「ねぇ……ここはどう?」

     悠吾はそう言いながら肉の中のザラつきを挿し込んだ二本指で擦り始めた!
     ただでさえ鋭敏になっている肉豆を嬲られているのだ、かつて愛した夫が称賛するほど敏感で絶頂につながり易いポイントを弄られたのでは堪らなかった。一気に登り詰めてしまいそうな危機感から言わなくていい事をつい口にしてしまっていた!

    「んあぁぁっ、ソコ……は……だ、イヤぁっ」

     もちろん、それを苦痛や嫌悪が言わせているわけではない事くらい、今の状況からすれば経験の少ない悠吾でも分かるはずだ。むしろ『ソコは感じちゃうから』と解釈すれば全て合点がいくのだ。

    (やっぱりそうだ! ママはここが気持いいんだ!)

     玄関で濡れ肉を嬲った時もそうだったが、寝室へ侵入してから此の方……この部分を弄ると母が極端に反応する事を学習していた悠吾は、ここぞとばかりに弄り倒して刺激を送り続けた。肉路の中でザラつく襞を掻き毟り、同時に肉豆を押し潰すようにグイグイと揉み込んでは指の腹で上下左右に擦り立てる。

    (んわぁぁぁっ、ダメぇぇぇぇ、イッ……)

     危うく声に出してしまうところだった。ごく僅かに残っている母としての意地が辛うじてそれを阻止していたのだ。だが、それもいつまで続くか保証はまったく無い……残念ながら悠里はこの二箇所を同時に責め込まれて絶頂しなかった事は過去に一度も無いのだ。

    「いやっ……あぁぁあああぁっ、だめっ、だめ〜〜!」

     差し迫った喘ぎ声は悠里が悦楽の頂点を極めようとしている事を物語っているが、少年はそれを母の口から言わせて確認したかった。

    「ねぇ、ママ……イキそうなの?」
    「んんぁぁ、ち、ちがうぁぁん、んぃぃぃっ!」

     もう悠里の言っている事は意味不明だったが、そうなればなるほど『ママは気持いいんだ』と少年に確信をもたらし、愛撫の手にさらなる激しさが加わって行くだけだった。潮を吹かせる為のポイントを重点的に擦り回され、秘園からはグチャグチャと音が立っている。

    「もうイヤ、もうイヤ……ぁぁんぅぁぁっ」

     閉じる事の出来ない両足を鋼のようにつま先まで突っ張り、お尻に笑窪が出来るほど大殿筋にも力が漲っていた。所在無げにしていた両手もいつしかシーツを鷲掴んで押し寄せる快楽に耐え、登り詰めまいと必死に抗っている。喘ぎ声を出すまいと懸命に堪えて口を固く結んでいる姿は、まるで拷問を耐え忍ぶ罪人のようだった。

     今夜、何度目になるのだろうか? もうスグそこまで嵐のような絶頂が迫っていた。


     何とかして母、悠里を絶頂させてみたい息子、悠吾は、実は母が絶頂している最中である事を知らぬままに愛撫の手をエスカレートさせて行った。

     官能の高みを極める寸前の悠里は、その耳に息子の声を微かに捉えていた。

    「ねぇ……気持ち良くないの?」

     先程もそうだったが、なんと残酷な問いかけなのだろう。『女の悦び』と『母の務め』の板ばさみに遭っている悠里に答えられるはずが無いのだ。

    (そうよ、気持ち良いの……イキそうなの!)

     そう言えたなら女としてどれほど幸せな絶頂を迎える事が出来るだろう。だが、今はまだ早すぎる……息子に無理やり犯された風を装わなければならないのだ。母親として拒絶したが男の力に負けて何度か行為を重ねる内に不意に絶頂を迎えてしまった……と、あくまで息子の無理強いを演出しなければならない。このまま賢母の仮面を脱ぎ捨てたのでは、ただ淫乱な女となってしまうだけなのだから。

     そう考えるといくら不意を衝かれたとは言え、もうイク事は許されなかった。息子の手戯によってどんなに高まっていようと、あの瞬間を迎えるわけには行かないのだ。悠里は固く口を結んでひとかけらの喘ぎ声すら漏らすまいと歯を食いしばって堪えていた。

    「………………」

     まるでトゥシューズを履いたバレリーナのようにピンッと伸ばした爪先は、脹脛が攣ってしまうのではないかと思われるほど力が入っている。と同時に、閉じる事を許されない太腿にもかなり強く力が入ってフルフルと痙攣を起こし始めていた。二指で抉られ続けている秘肉はすでにギュウギュウとその指を食い締めてしまっている。

    (気持ちいいの……イキそうなの……だからこんな風になってるの)

     悠里はそう叫んでしまいたかった。女の性感とはむごい物で、一度高まってしまったものを意図的に抑える事が難しいのだ。男はどれほど高まっていようと即座にスイッチを切り替える事が可能だが、女はそうは行かない。高まるのも緩やかだが、鎮まるのはもっと緩やかなのだ。たとえ奇跡的な忍耐力で堪え続けたとしても結局、最後は極めてしまう事になるのだ……堪えずに極めた時の何倍もの威力を伴った絶頂を。

     悠里は身体を以ってその事を知っているはずだった。夫とのセックスの時に『お前は堪え性が無いね』と言われた事があった。そして夫の巧みな指戯によって極まる寸前のところまで追い込まれた直後に『少しはイク事を我慢しなさい』と焦らされるのだ。ところが我慢しろと言っておきながら夫の愛撫は止まるどころか、さらに巧みに絶頂ポイントをくすぐっては意地悪をする。そうしてイク寸前の状態でしばらく我慢させられた後に『いいよ、イキなさい』と許された途端、この何気ない一言がきっかけとなって迎える絶頂は拷問から開放されたような安堵感、死の淵から生還したような喜びを伴って一気に弾け、絶叫と共に必ず悠里を失神させていたほど壮絶なものだった。にもかかわらず悠里は今、自ら枷を嵌めるようにしてイク事を我慢してしまっているのである。

    (もう少しなの……もっと強くっ! あぁっ、イカせてっ!)

     ほんの少し油断したら口を衝いて出てしまいそうだった。性感の高まりを息子に伝えてしまいたい、そしてその手でめくるめく至福の時へ誘って欲しい。どれほどそう思ったから分からなくなるくらいに果てしなく長い時間を堪えた気がする。その間も悠吾の愛撫は延々と女肉に注がれて否が応にも高まって行った。悠里はこの耐え難い拷問の様な時間は『息子との肉の交わり』を望んでしまった事への罰なのではないかと思いながらも、その背筋を撫でるような背徳感にゾクゾクと肌を粟立てていた。

    (ママは感じているはずだ!)

     薄明かりの中で母の様子をつぶさに見ていた悠吾は確信していた。グッタリと横たわっていた時に比べれば、明らかに性感が高まっているように見えるし、体中に力が入ってワナワナと震えているのは快感に堪えている証拠なのではないかと思え来る。そして女肉からは尽きる事なくヌルついた蜜が湧き続けているのだ。
     そんな状態になっても尚、ダンマリを決め込んでいる母の様子を見て悠吾は焦れたように言った。

    「イッちゃえばいいのに……」

     まだ幼さを残している少年が口にしたとはとても思えない悪魔の囁きのようだった。ところが、そう言われた瞬間に悠里はイキ始めてしまったのだ! 何気ない息子の一言は、決壊寸前のダムに流れ込む濁流のように一気に水位を押し上げて溢れさせていた。まるで夫が吐いた『許しの言葉』のように限界を超えて堪えていた悠里の起爆スイッチを押してしまう事となり、我慢に我慢を重ねていた悠里をいとも簡単に絶頂へと導いてしまったのだ。

    (なぁぁっ、だめっ、い……ィッちゃうっ!)

     ほんの小さなひび割れから起こる些細な水漏れが大規模なダムの決壊を誘発するように、訪れ始めた悦楽の波はその振幅を徐々に大きくしながら次々と悠里を襲い始めた。

    (んぁっ!? ダメ……これ……!?)

     思い出した時は完全に手遅れだった! イク事を我慢しろと夫に言われた後に味わう強烈な絶頂、それを彷彿とさせる同種の快感に抗う術は全く無かった。このまま次々と襲い来る波が一枚また一枚と確実に意識を剥いで、やがて失神に至らしめる。酸欠だとかそう言った事よりも、あまりに強すぎる性感がそうさせるのだ。それはスタンガンのような電撃が強さを増しながら何度も襲ってくる感覚かもしれなかった。

    「ぅぅぅやっ、イヤッ……んぁぁあああぁぁぁ〜〜っ!!」

     まさに獣の咆哮だった。辛うじて悦びを告げる事だけはせずに済んだが、あれほど声を出すまいと固く閉じていた唇がいとも簡単にこじ開けられてしまったのだ。悠里は先程の自慰によって得た絶頂の激しさを生まれて初めてかもしれないと感じたのは全くの勘違いだったと言う事を思い知らされていた。かつて夫に与えられた激しい官能の嵐を今、息子の指戯によって思い出す結果となっていたからだ。

    「んっ、んっ、んくぅぅぅ〜〜〜〜! なぁぁぁぁあああ〜〜〜〜っ!」

     絶叫を上げた母は『イク』そう言って全身を痙攣させたあの時と同じように背中をブリッジさせて両脚を突っ張っている。頭を仰け反らせて息まで詰まらせている様子を見て『きっとイッてるんだ』と思った少年は推測を事実に替えようと懲りずに問いかけていた。

    「ねぇ、ママ……イッてるの?」
    「ち……ちがぁぁぁぁっ……んうっ……イッてなんんん〜〜〜ぃぃっ」

     母の絶頂を確認するような息子の問い掛けを、息を詰まらせながらもなんとか否定した。
     だが、大きな官能の渦に巻き込まれながら、悠里には疑問が湧いていた。

    (……こんな事、どこで?)

     いくら自慰行為で高まっていたとは言え、先程から何度となく我が身を極まらせている指使いや口唇愛撫は、ぎこちない事こそ否めないものの確実に女のポイントを責め立てているのだ。クリトリスはおろか、夫しか知らぬはずの絶頂ポイントまで的確に責め込まれていては、疑問も湧いて来ようと言うものだ。

    (ま、まさか……すでに誰かと?)

     最近の若年者の性について全く疎い悠里らしい発想だった。

     インターネット時代と言われて久しいが、その恩恵は多種多様な情報を瞬時にして手にする事が可能であると言う点だ。真偽の程は別としても世界中に溢れる情報の中から性に関する項目を引き出す事など情報端末慣れした若者にとっては造作もない事で、女の性や女体の構造についての知識の源となっているのだ。ましてや成人向けの動画などを当たり前に観る事が可能となれば、頭の中でハッキリとしたイメージを以って疑似体験する事さえも可能なのである。

     今もこうして秘肉を抉っている悠吾に、その様な予備知識が満載されている事など悠里には知る由もなかったのだ。愛する息子の筆下ろしは何処の誰が? いや、この様子では筆下ろしどころか相当ハードな経験まであるとしか考えられない。悠里は嫉妬で胸を焦がす思いだった、あわよくば息子の筆下ろしは自分が……といつも想像していたのだから。

     女として男を独占したい、母として毅然とした態度で接したい、どちらも叶えてくれる素晴らしい方法が無いものかと薄れていく意識の中で模索していたのだが、ここでもう一つの疑問が悠里の中に芽生えていた。

    (何故、悠吾が私を?)

     その答えが見付かる前に悠吾が口を開いて言った。

    「ねぇ、ママ……ちゃんとイカせてあげる……」

     何と言う事だろう! 悠吾はこれ以上まだ母をいたぶるつもりでいるのだ。ただでさえ意識を失いそうなほど強烈な性感の波に襲われていると言うのに、万が一失神してしまったら意識が無い内に本当に犯されてしまうかもしれない。そんな考えが過ぎった時、それはまさに自分が考えていた通りのシナリオなのではないかと思い付いてしまった……今、イッている事を悟られさえしなければ、このまま身を任せて失神しているフリをするのが一番の方法なのだと。

     しかし、この後で悠里のあてはまんまと外れる事になってしまうのだ。やはり官能の炎に炙られ続け、失神寸前にまで追い込まれた思考では、悠吾の言葉の真意を汲み取る事が出来なかったのだから。


     最愛の息子、悠吾の手戯に翻弄されて美しい肢体をくねらせる母、悠里は息子の言葉『ちゃんとイカせてあげる』その真意を汲み取る事の出来ぬまま、押し寄せる官能の波に身を任せていた。

     そもそも母に気付かれぬように『もう一度だけアレをする』つもりでここへ来たはずの悠吾だったが……自慰に耽る母の艶かしい姿を目の当たりにし、肢体を戦慄かせて絶頂する凄まじいまでの情欲に触れて、完全に我を忘れてしまっていた。しかし、ここへ来て急速に冷静さを取り戻しつつあった。

     母の寝室へ忍び込んだばかりか強引に淫行を重ねている事に加えて、弱弱しくはあったが拒絶の言葉も何度か聞いている。にもかかわらず母を犯すような真似を続けていては、後々咎められる事は想像に難く無い。そうならない為には抵抗力が回復する前に母を懐柔してしまわなければならなかった。その方法として選んだのが何としてでも『イク』と言わせる事だった……『でも、気持ちよくてイッっちゃったんでしょ』そう切り返す為の布石として。悠吾は母に対してかなり有利な立場にいる事を自覚している。いまだに自分の指先が母を翻弄し続けているだけでなく、場合によってはイカせたかもしれないと言う自信が、悪魔にそそのかされたような計画を思い付かせていたのだ。

     一方、悠里はかつて夫に与えられたような官能の波状攻撃に遭い、いつ失神してもおかしくない状態だったのだが、悠吾の『ちゃんとイカせてあげる』と言う言葉を聞いた瞬間から辛うじて意識をつなぎ止める事が出来ていた。犯されたと言う既成事実を作り上げ、息子の筆下ろしをしたであろう誰かからその幼いペニスを取り返す為の第一歩が、失神したフリをする事だと思い付いてしまったからだ。とは言え排卵日が近い今は、まだ胎内への射精を許すわけにも行かず、悠吾の末期を悟ったと同時に『目覚て拒絶する演技』をしなければならないのだ。仮にグッタリとしている自分を見た悠吾が恐れおののいて行為を中断するようなら、それはそれで『イッていないフリ』をする事にも限界を感じていた悠里にとっては助け舟となるはずだった。

     真夏の深夜、母子による恥態がベッドの上で延々と繰り広げられている。お互いの思惑を知らぬまま、何とかして自分に有利な戦局を導き出そうとする二人は、まるで恋人同士が恋の駆け引きをしているようだった。

     悠吾は肉豆への愛撫を中断し、なおかつ秘肉に締め付けられている指をいきなり乱暴に引き抜いた……ずちゅっと言う粘着質な水音と共に悠里の喘ぎが響いている。

    「んぁっ、はぁぁぁ〜〜〜っ!」

     すでに失神していてもおかしくない状態の悠里は、しばらく続くだろうと思っていた愛撫の中断にホッと胸を撫で下ろす思いだった。だからと言って極限まで高まっている性感がスグに落ち着くわけではないが、それでも意識を保って気持を落ち着かせる事が出来るのは大きな収穫だと思えた。どのタイミングで失神のフリをしようかと考える余裕も少しは出来ると言うものだ。

     ところが、その『ほんの少しの油断』が悠里を窮地に立たせる事となってしまったのかもしれない。悠吾は不意を打つように体勢を変えて覆い被さって来たのだ! そして『何をするのだろうか』などと考える暇を与えられぬまま、猛り狂った肉の杭を泥濘に突き込まれてしまったのだ。まだ子供だとばかり思っていた悠吾のペニスは大人のそれに近いほど立派で、空虚な肉路を一気に埋め尽くしていた。

    「うわっ、かはぁぁああぁぁ〜〜っ!」

     悠吾にしてみれば玄関で繰り広げられた姦交から多くを学ぶ事が出来たのだ。肉口の位置は身体が覚えている、薄暗い部屋だろうと何をためらう事無く易々と挿れてしまう事が可能だっただろう。しかもご丁寧な事に母の生肉を散々くじってぬとぬとになっている指の粘液を、硬く勃起した肉杭に塗りつけて滑りを良くしていたのだから、ぬちゅっと言う音と共にその付け根まで一気に滑り込んでしまったのも当然の事だった。

    「い、イヤぁぁっ、ぬいて……抜いてぇぇ〜!」

     しばらく続くと思っていたものが予想に反して中断され、まったく油断していたところへの不意打ちだった。気付いた時には大きく割り裂かれたままの両脚が息子の両膝で押さえ付けられていて閉じる事もままならず、ワケが分からない内に両腕で抱きすくめられてしまっていたのだ。十五歳の少年とは言え、さすがに男の力は凄まじく悠里が少々暴れたくらいではびくともしなかった。あまりの快感に頭を後ろへ仰け反らせてしまうところだったが、それすら許されないほどの力だったのである。そうこうしている内に悠吾が肉杭を半分ほど引き抜いたかと思うとまた突き込むと言う反復運動を始めてしまったのだ。

    「いやっ、いやっ、いやぁぁぁっ」

     先の姦交に比べると母の肉路はあからさまに窮屈だった。寝ている時と起きている時ではこんなにも違うものなのかと驚きを隠せなかった。あの三度の放出がなければ文字通り『みこすり半』で果ててしまったかもしれないと思うほどで、まるで別人を抱いているような錯覚にとらわれてしまう。しかも、必死に抵抗しているせいなのか理由は分からなかったが、膣内がうねっている様な何とも表現のしようが無い感触を伴っているのだ。まるで手で強く握られているような窮屈さを抉じ開けるように、切り裂くように、肉杭を突き込む事の心地よさに心酔して行った。

    「んぁっ、やっ、はぅっ、ぅくっ」

     悠里の拒絶は次第に弱くなって行った。あわや失神しそうになるほどの激しい絶頂を迎えたのは、つい先程の事なのだ。全身の感覚は研ぎ澄まされたままで、特に女肉周辺の感度が極端に高くなっている事は言わずもがなだろう。少年のぎこちない手戯でさえ悠里をこんな状態にしてしまっているのだから、男の器官で埋め尽くされる日を待ち焦がれていた肉路へ、熱く硬い杭を打ち込まれてしまってはなす術もなく陥落するのも時間の問題だった。

    「も、もう……んぬぁ、はっ、じゅう……ぅうっ」

     母が吐き出す喘ぎ混じりの言葉は何を言っているのかすでに聞き取る事も困難だった。肉杭を半分ほどまで引き抜いては突き込む事を繰り返していた悠吾は、抜け落ちる寸前まで腰を引くと根元まで一気に突き込むようにストロークを深くして行った。部屋中にぬちゃぬちゃ、にちゃにちゃと粘膜の擦れる音が響いている。

    「なぁぁぁっ、ぶんっくあっ……でしょ…………んぬっ」

     女肉を深々と穿たれる快感は悠里を狂わせつつあった、自分でも何を言っているのか分からなくなる程の快感だったのだ。二年以上も空虚なまま耐えて来た女の肉は久し振りに打ち込まれる男の杭を嬉々として迎え、締め付けている。より深い接触を求めるようにして無意識の内に腰を突き出し、ぐりぐりと押し付けんばかりに動かしていた。

    「んくっ、はぅっ、んは……」

     すでに抵抗する気力を失っているのだろう、ガッチリと抱きしめていなくても暴れる事は無くなった。この隙に乗じて悠吾は体勢を少しばかり変えて行った。眼下にはたわわに実った柔らかそうなふくらみが二つある事にいまさら気付いたが、チャンスさえあれば後でゆっくり味わってみようと思っていた。それより右腕だけで上半身を支え下腹部に隙間を作る事を優先し、左手を差し伸べて母の女肉を弄り始めたのだ!

    「ぅぅっ、あわっ、だめぇぇっ」

     久し振りに満たされた肉路から湧き立つ快楽の波はボディーブローのようにじわじわと抵抗力を奪っていた。その代わりに性感を高め、倫悦の世界へと徐々に悠里を運んでいたのだ。そんな状態の時に女肉への愛撫が加わったとなればノックアウトも間近に迫って来てしまう。悠里の喘ぎはわめき散らすような声に変わっていて悠吾にさえ母の高まり具合が分かってしまうほどだった。

    「ぁぁああぁぅっ、お願いっ!」

     女肉を弄り始めた左手の中指は充血して膨らんでいる肉豆を捉えている、感触からするとすでに莢は剥け切っているようだった。悠吾はここぞとばかりに動画から得た淫技の限りを尽くしていた。弄っている間に愛液にまみれた指先で豆粒をぐるぐると撫で回し始めたのだ。もちろん肉杭を引き抜き、突き込む事も繰り返しつつである。

    「んんんぁぁぁあっ、ダメっ、だめぇぇぇ〜〜」

     剥きだしのクリトリスが受ける鋭い刺激は、膣から湧き立つ鈍い刺激との相乗効果で何倍もの快感を派生させ、女肉を中心にして全身へと拡散して行った。絶頂へのカウントダウンが始まってしまった事を悠里は全身で感じ取っていた。

    「んぬわわっ、もうダメッ……お……んくっ……ねがい、ゆる……んはっ、して」

     途切れ途切れで聞き取る事すら難しい悠里の懇願が聞き入れられるはずも無く、少年の淫技は延々と続いていた。やがて肉路に突き込んでいたペニスが急激な締め付けに遭った……ただでさえ窮屈だった膣肉がぎゅうぎゅうと破壊せんばかりの力で容赦なく肉杭を食い締めて来たのだ。悠吾は先刻、指先で感じ取った母の絶頂を思い出していた。

    「ママ、もうすぐイクんだね!」
    「なっ!? んはっ、ち……ちがうわっ!」

     ここまで無言だった悠吾が突然、口を割ったかと思えば自分の極まりを見透かしたような言葉を吐き出したのだ。何故、分かるのだろうか? まだ子供だと思っていた悠吾が何故? やっとの思いで否定したものの、いま自分を極まらせようとしている息子の淫技はただ事では無いと悠里を慄かせていた。

    「でもママ、こうすると気持いいんでしょ?」

     そう言いながら悠吾は肉粒をすり潰す様に擦りたて、くちゃくちゃと音が立つほど力を込めて杭を打ち始めた。

    「い、イヤッ、あっ、あっ、あっ、だ…………メぇぇぇっ」

     瞼に火花が散っていた、もうスグそこまで来ているのだ……あの眩いばかりの瞬間が!
     悠里は両脚を思い切り突っ張ったまま女肉を限界まで上に向けようと腰を突き出し、悠吾の首に腕を回して抱き付いてしまっていた。

    「んくっ、んぬっ、ぃぃいぃ〜〜〜っ!」

     絶叫と言ってもいいほどの叫びだった。母の生肉を穿っていた杭は押し出さんばかりの強烈な締め付けに遭い、もはや抽挿は困難に思えた。何者をも拒もうとする肉路を無理やり抉じ開けるようにして最後の一突きを深々と抉りこんだ悠吾は、そのままクリトリスだけを擦り続けていた。

    「んわわっ、うくぅぅぅ〜〜っ!!」

     聞く者によっては『イク』と聞こえたかもしれない悠里の咆哮は寝室に響き渡っていた。

    「ママ、どうしたの? イクの?」
    「………………」

     ガクガクと全身を激しく痙攣させながら、息を詰まらせている悠里に答えられるはずも無かった。
     その様子から悠吾は確信していた!

    (やっぱりママはイッてるんだ!)

     肉路に抉りこんだペニスは少し前までとは違う締め付けに遭っていた。それはヒクヒクとリズムのある痙攣のようなものを伴っていて、そのテンポは次第にヒクン、ヒクンと間隔が空いて遅いものになって行ったのだ。右腕だけで身体を支える事にも限界が来ていた悠吾は両腕で母を抱きしめる体勢に戻った。自分の腕の中で喘ぐ母を可愛いとさえ思っていた。少年は肉杭の根元を女肉に押し付け、ぐりぐりと腰を回して限界が近付いていた自分自身の性感を一気に高めようとしたのだ。その途端の出来事だった!

    「あぁっ、だめっ、だめっ、んんんんん……またぁ〜〜っ」

     悠里は我を忘れて息子にしがみ付いていた!
     先程の痙攣が治まりもしない内に再び全身を硬直させて首を仰け反らせている。悠吾が押し付けたペニスの付け根が、莢から剥き出しになっていた肉豆をすり潰すように擦り立てる事となっていたのだ。

    「また? またって何が? どうしたの、ママ?」

     再び息を詰まらせている母が答えるはずは無い。それだけではなく、深々と突き入れていた肉杭が再びヒクヒクとリズミカルな膣の痙攣を捉えていた。そのテンポは先程と同様にヒクン、ヒクンと間隔が空いて遅くなって行ったのだった。

     ほんの数十秒前と殆ど同じ展開を見て悠吾はさらに確信していた。

    (また……? ママは『また』イッたんだ!)

     少年はあまりの嬉しさに絶叫したい気分だった! 自分の手で母をイカせようと懸命に愛撫を施し、責め続けて来たのだ、その結果が出たのだから当然と言えば当然だろう。ただ、残念なのは『イク』と言わせる事が出来なかった……その一点だった。

     悠吾は未だに全身を硬直させたまましがみ付いている母の耳元で囁いていた。

    「ママ……ちゃんと『イク』って言うまでやめないよ!」

     悠里は薄れて行く意識の中で息子の囁きを聞いていた。


     薄れ行く意識の中で愛する息子、悠吾の真意を知ってしまった母、悠里は高まり切った官能をどうする事も出来ず息子にしがみ付いている。本当の絶頂地獄が始まると言うのに……。

     あまりに予想外だった! 『イク』と言うまでやめないとは、今まで耐えてきた事がまるで水の泡になってしまう。イクのを我慢しようとするほど、『イク』と言ってしまう事を避けようとするほど、悠吾の淫行が延々と続いてしまう事を意味するのだ。今まで悠里の思惑はことごとく外れるか裏目に出てしまっている。今まさに意識が薄れていく中で失神の演技など出来るハズも無く、恐らくは息子にしがみ付いて腰を突き出し、痙攣してしまっている事さえ自覚が無かっただろう。

     しがみ付いて絶頂する母を直に感じている悠吾自身も高まりの頂点を極めてしまう寸前だったが、なんとしてでも『イク』と言わせたい気持の強さで射精してしまうのを踏み止まっていた。根元まで突っ込んでいた肉杭を一気に引き抜いたかと思うと、しがみ付いている母を半ば強引に引き剥がしてしまった。そうでもしなければ爆発してしまいそうだったのだ。

    「んぁうっ!」

     膣奥まで埋め込まれている肉の杭を乱暴に引き抜かれた女肉は、その衝撃さえも快感として全身に伝播させ脳髄をも痺れさせてしまった。息子の乱暴とさえ思える肉杭の引き抜き行為によって悠里の意識は完全に断ち切られ、演技どころか息子の淫技によって失神すると言う屈辱的な結末を迎える事となってしまったのだ。

     はぁはぁと忙しく呼吸を繰り返してグッタリしている母をよく見ると、額に玉のような汗を滲ませ、濡れた髪が頬に張り付いている。半開きにした口元からは涎が垂れていて、時折ぶるるっと身体を震わせる姿はまるで悪い病気にかかって高熱に魘されている様だった。

     悠吾は何を思ったか身体を離すと無情にも母をひっくり返してうつ伏せにしてしまった。そして再び大きく開脚させて下半身を割り込ませると、淫臭の漂う粘液でドロドロになっている肉杭をしっかり握り締めて母の女肉へと導いて行った。この体勢で挿入を試みるのは初めての事だったが、全く抵抗する気配のない女体を相手に苦戦を強いられるハズも無く『ちゅぶっ』と言う感触と共にあっさり根元まで埋め込む事に成功していた。

     うつ伏せにされ、挿し貫かれて尚、まったく反応する素振りのない母の様子を見れば、気を失っているだろう事は悠吾にも容易に想像がついた。インターネットから仕入れる数々の情報から『気持ちよすぎて失神する』場合もあると言う事を知っていたからなおさらだった。悠吾は爆発物を取り扱うかの如く慎重にゆっくりと肉杭の抽挿を始めた。強い刺激に遭えばそれこそ暴発しかねない自身の状態を理解しているからこその対応だろう。

     何度か抜き挿しを繰り返している中で一つの発見があった。ペニスを半分より少し浅く挿れた辺りで、いわゆる『裏筋』にザラザラした感触が当たるのを見つけたのだ! 手技を施していた時に見つけたGスポットがペニスの裏筋に当たっているのだろう、背筋がぞくぞくするようなその感触をもっと味わってみたくなった悠吾は、抽挿の角度を上手く調整してその部分の接触を強めて行った。

     膣肉にギュウギュウと締め付けられる感触はクセになるほど気持ちよかったが、ザラザラした肉襞に裏筋が擦れる感触はもっとクセになりそうだった。抽挿のピッチは次第に上がり、悠吾自信が気付かぬまま再び杭打ちの様相を呈して来ていた。突き込むタイミングに同期してフンッフンッと息を荒げていく少年はセックスと言う名の肉の繋がりに酔いしれ、秘肉の魔力に取り憑かれて行った。

     夫とのセックスを彷彿とさせるような快感に襲われて徐々に意識を取り戻しつつあった悠里は、巧みな手戯によって高められ、いたぶるように我慢させられて迎える絶頂と失神、そしてその後で後ろから挿し貫かれる肉の悦びを思い出していた。と同時に夫の性癖までもが脳裏に蘇っていた。

     かつて愛した夫は女を辱める事を無上の喜びとしていたのだ!
     一度だけで良いからと土下座までして頼まれ、渋々承諾した剃毛が始まりだった。一度も二度も同じ事だと徐々に剃毛が当たり前になって、いつしか脱毛へと発展していた。在宅時は下着をつけるなと言っておきながら気が付けば外出時にも下着を付けさせない等、夫の性癖は徐々にエスカレートして行ったのだ。海外のリゾートビーチで見かける透けてしまうほど薄い水着や全裸に近い水着で海水浴やプールへ行く事まで強要され、ついには肉体改造と称して乳首やクリトリスの肥大化を行なおうとする。終いには見ず知らずの男に抱かせようとした事が別居と離婚を悠里に決意させる原因となっていたのだ。
     恥毛が殆ど生えていない事も夫による脱毛行為が原因で、当時はツルツルとして無毛の綺麗なパイパン状態にされていたのだが、二年半ほどを費やしてようやっとここまで生えて来たのだ。毛根が全て死滅していなかった事にどれほどの安堵を感じた事か、理解できる者は少ないだろう。

     霞がかかったようなボヤッとした意識の中でそんな事を思い出していた悠里は、胎内から湧き立つ強烈な性感にハッとして我に返った! いつの間にかうつ伏せにされ組み敷かれているばかりか、女肉を穿つ肉杭で絶頂スポットを突き回されているのだ!

    「んぁぁっ!? な、何? いやぁっ!」

     抵抗しようにもうつ伏せの状態では出来る事が極端に限られていて、息子の脚でガッチリと固定されている両脚も閉じる事はままならず、いいようにされているの現実だった。少しでも逃げようと上体を起こして匍匐するような体勢をとったが、悠吾に別の隙を与える事となるだけだった。両脇からするりと手を回して乳房をやわやわと弄り始めたのだ。意図したものか偶然なのかは分からなかったが指の間に乳首を挟んで軽くひねっては潰すようにまでされている。

    「あふっ、ぁぁぁああぁぁっ」

     女肉から伝わる鮮烈な快感とはまた別種の快感が乳房の先端から湧いては脊椎を通って子宮へと送り込まれて来るのだ。失神するほどにまで高まっていた性感が簡単に醒めるはずも無く、胎奥に官能の炎を点し続けていたのだから、薪をくべるような真似をされてはひとたまりも無かった。太腿の筋が浮き出るほど脚を突っ張り、脹脛がもっこりと膨らむほど爪先までピンッと伸ばすのは、絶頂を迎える際に現れる悠里のお決まりの反応だった。

    「んぁぁぁっ、ダメよっ、だめだめだめぇぇぇぇっ!!」

     あまりに呆気なかった、歓喜の声を上げ身体をブルブルと震わせながら極まってしまったのだ。ビクビクとキツク食い締めている肉路の収縮を杭で抉じ開けるようにして抉られ、その裏筋をGスポットに擦り付けられる行為は、イキ易いポイントをイッている真っ最中に刺激され、際限無く次々にイカされる絶頂地獄を予感させるものだった。反射的に頭を後ろに仰け反らせ快感を貪る悠里の耳元で息子が囁いた!

    「イッたんでしょ……ママ」

     耳元で悪魔が囁いているようだった。図星を指されて動揺するが、答える間もなく繰り返される肉の淫攻にどうする事も出来なかった。

    「んぁ、んんんっ、ぬぁぁぁぁっ!」

     立て続けに襲って来た絶頂は軽めのものだったが、今の悠里を狂わせるには十分過ぎる快感だった。
     痙攣しながらの収縮、ほんの少しの弛緩を先程から繰り返している女肉の感触を楽しむように悠吾が言った。

    「ほら、またイッたんでしょ!」
    「はんっ、はんっ、ちがっ…………くぅっ」
    「ウソばっかり、おまんこキツクなってるよ」
    「んわっ、イヤっ、いやぁぁぁっ」

     夫にもよく言われた事だった。子供を生んだとは思えないほど良く締まる膣の素晴らしさ、キツイ収縮を、切り裂くようにしてペニスを突き込む感触の甘美さを。だが、今はそれを息子に言われてしまっているのだから堪らない。女肉の秘密を息子に知られる羞ずかしさ、痙攣している膣を息子に穿たれる恥ずかしさ、そして絶頂を息子に知られる羞恥は身を焦がすほど悠里を高めてしまっている。

    「ママ……隠したってダメだよ、僕……おちんちんでわかるんだ」
    「ち……わぁっ、ちがっ……んぬぃぃぃいいっ!」
    「ほぅら、またイッちゃいそうなんでしょ」
    「……んぁぁあっ、うぅ、うっ、うわっぁぁああああ〜〜〜っ!」

     息子の言う通りだった。何度となく極まり、瞼には火花が散っている。これが仰向けだったなら間違いなく息子にしがみ付いて、恋人にするような激しい口付けを求めていたかもしれない……それほど悠里は狂わされていた。
     ギュウギュウと収縮する膣を無理やり肉杭で穿ち、ザラザラの肉襞に杭の裏筋を擦り付ける行為は、少年のお気に入りとなっていた。それは母をよがらせ、幾度となく昇天に導く行為だったからに他ならない。

    「ねぇママ、気持いいんでしょ」
    「なぁぁっ、イ……ヤよっ、イヤっ、んぅぅぅっ」
    「もうずぅっとイキっぱなしだね、おまんこキツキツだよ」
    「やめ……んぅ、て……んくぅぅぅっ」

     わざと大げさに言っては見たが母の反応からすると、こう言った言葉による責めにも弱いのではないかと思えて来た。動画の中の女優達となんら変わる事無く『イヤイヤ』と言いながらのた打ち回って昇天するのだ。悠吾にとってこれほど爽快な事は無かった、そのほとんどが真似事だったとは言え忠実に男優の行為を再現する事で母が喘ぎ、震え、強張り、絶頂するのだから。

    「いつまでも強情なママを素直にしてあげる…………」
    「もぅ……んっ、ゆる……んんわっ、うわぁぁぁぁあああぁっっっ!!」

     少年は右手を母の腰骨の辺りに持って行き、クイクイと動かして少し持ち上げるように促した。すると、すでに官能の大波にどっぷりと飲み込まれている悠里は反射的に右腰を持ち上げてしまったのだ。そのまま手を差し込んで女肉へと向かわせ、腫れあがって莢から剥き出ている肉豆を二指で挟んで擦りたてたのだから堪らなかっただろう。『もう、許して』と喘ぎ混じりの声で言おうとしたようだったが、途中から絶叫に替わってしまっていた。

    「ねぇ、ママ……ここ気持ちいい?」
    「んくっ、はっ、ぁぁぁううぅぅっ! またっ!」
    「ママってば……僕の話、聞いてる?」
    「だめっ、ダメッ、それイヤぁぁぁっ!」

     悠吾は知らず知らずの内に父親と同じ淫技を母に施していたのだ。絶頂を極めて失神している悠里をうつ伏せに裏返し、肉杭で後ろから串刺しにするだけでは飽き足らず、女肉を弄って剥き出た肉豆を嬲り倒すところまで、かつて父が母を絶頂地獄に堕とした過程を見事なまでにトレースしていたのである。夫婦性活を何年も営む間に身体に刻み込まれた方法を、よもや息子が再現して見せるなど悠里にとっては想像を絶する事態だと言うほか無かった。それはこのまま行けば確実に絶頂地獄へ堕とされる事を意味していたからだった。

    「もっとイッちゃいなよ……ママ!」

     そう言うと二指で挟んでいた肉豆を強く摘んで引っ張ったり押し潰したり、そうかと思えば擦り立ててまた引っ張ると言ったまったくランダムな手戯を施し、肉杭を打ち込むピッチも速めたかと思えば遅くしてそのストロークも浅く深く緩急自在にしていった。

    「んふぅぅっ、そこ……イヤぁぁぁ、イッ…………んくっ」

     抑えようとしても、どうしても声が洩れてしまう。先程までの単調な動きとは打って変わって、まるで別人のように老練な責めは限界を超えている悠里の性感をさらに急激に高めて行った。すでに悠里には何かに耐えるだとか我慢するだとか、そういった思考はまったく働いていない。イッている事を悠吾に悟られないようにするなど、もはや不可能である事も承知していた。

    「ほらっ、またイッてるでしょ、おちんちんに伝わってくるよ」
    「いやいやいや、んひぃぃぃっ、またぁぁっ、かはぁああぁぁぁっ」
    「すごいよママ! おまんこがギュウギュウになってヒクヒクしてる!」
    「ダメぇぇぇぇえっ、うくぅぅぅぅ〜〜〜〜!」
    「ふふふっ、ママ……これはどう?」

     左手の指に挟み込んで揉み解していた乳首を強く抓って引き伸ばすように扱き出した。肉豆も二指で摘み直して引っ張ってみたりギュウギュウと扱くようにしては責め抜いていた。

    「んんんっ、なぁぁあああぁぁっ、あはぁぁぁぁ〜〜」
    「ダメだよママ、なに言ってるかわかんないよ!」
    「もうっ……もぅっ…………ぬぅぅっいいぃぃぃぃっっ、くぅ」
    「なに? ちゃんと、ちゃんとイクって言わなきゃ!」

     汗に濡れた母の臀部と淫液にまみれた悠吾の下腹部が、杭の打ち込みに伴ってビッチャビッチャと淫猥な水音を立てている。そのピッチを急激に速め、ストロークを深く保つと、より深い繋がりを得られるように杭を打ち込む角度も調整して行った。悠吾はペニスの先端で膣奥にあるコリコリとした感触を捉えていた……子宮口だろう、だがそれを知らない少年は本能に任せてそこを狙い、さらに激しい杭打ちを続けていた。それはまるで肉の拷問の様だった。

    「うわっ、そこイヤぁぁぁぁぁっ! それダメぇぇぇぇええっ……ィクッ!」

     ついに悠里は絶頂を告げてしまった! 全身を激しい痙攣が包み、大きく割り裂かれたままの脚も鋼の硬さで突っ張っている。まるでゲンコツのように爪先をギュッと握り締めてワナワナと震えていた。喉を露わにして頭を仰け反らせ、羽毛の枕を両手で鷲掴みにしている。膣肉も今まで以上にペニスを食い締めていた。

    「あぁぁっ、ママっ、僕も……僕もイッちゃう!」

     悠吾はあまりに淫ら過ぎる母の絶頂に何度も触れ、肉路の激しい収縮に曝され続けて爆発寸前にまで高まっていた。つい数秒前までいたぶるような意地の悪い声で囁き続けていたが、今は母親に甘える子供の様な声で自分自身の高まりを知らせていた。

    「あぅぅぅっ、出ちゃうっ!!」

     悠吾は左腕だけで母にしがみ付くように抱き付き、大殿筋をギュッと引き絞って深々と最後の一撃を打ち込むと、そのまま動かなくなってしまった。ペニスの付け根がヒクヒクと痙攣を始めた途端、物凄い勢いで尿道を駆け上がる若い樹液は切っ先が密着している子宮口めがけてビュルビュルと噴き出していた。

    「ぁぁぁぁああぁっ、ま、またっ……またぁぁぁ、イクぅぅぅぅうううぅぅっ!!」

     このまま絶頂の無間地獄が続くかと思われた矢先の事だった……最愛の息子、悠吾と肉の契りを交わし、幼いペニスで秘肉を抉られ、そして甘えるような声で極まる時を告げられた刹那……熱い奔流を胎奥に感じ取って、禁忌を犯している事を実感していた。その背徳感によってさらなる絶頂を告げてしまった悠里は、そのまま突っ伏して意識を手放してしまったのだ。

     それは愛する息子の手によって賢母の仮面を剥ぎ取られ、淫母の素顔を晒してしまった瞬間だった。


     思惑がことごとく外れ、裏目に出てしまった母、悠里は悪魔の囁きの様な息子、悠吾の誘導によってついに絶頂を告げ、熱い迸りを受けながら失神してしまった。この二人がどうなってしまうのか、もう誰にも分からない。

     後ろから羽交い絞めに遭うような力で抱きしめられ、深々と抉り込まれた刹那……肉杭の強烈な脈動と共に沸騰を思わせるほど熱い樹液の放出を胎奥に感じていた。排卵日も間直に迫っていようと言う時に息子の射精を膣奥に浴びる背徳感は、悠里を究極の高みへと押し上げ意識を奪い去っていた。

     仰け反って痙攣していたかと思えば突然、糸の切れたマリオネットの如く突っ伏して動かなくなってしまった悠里は荒い呼吸だけを続けている。少年は今までに味わった事のない虚脱感に襲われ、身体を預けるようにして母の背中で弛緩している。十五歳の少年にとってあまりに刺激的な時間だった。淫らにくねる肢体、口の中一杯に広がった濃厚な肉汁の味わい、歓喜を告げる獣のような咆哮、握り潰さんばかりの女肉の締め付け、しがみ付いて絶頂する母の姿、そして母の膣奥に己が精を解き放つと言う究極の禁忌を犯した背徳感……それらは生涯、忘れ得ぬ記憶として鮮明に刻み込まれているだろう。

     やがて落ち着いてきた悠吾は身動き一つしない母の上からそっと身体を離して、ひじ枕をするように隣へ横たわった。斜め上から見下ろす母の顔は頬に張り付いた髪が邪魔して見えなかった。その髪を手ぐしで梳くように後ろへ流すと穏やかな顔が月明かりの下に浮かび上がる……指先でそっと頬をなでると眉間がピクッと動いたような気がした。

    「……んっ」

     ほんの僅かに甘い吐息を漏らす母を、何故だか分からないが可愛いと思った。未だに整わない呼吸と連動するように上下動を繰り返す背中を首筋から腰へ、腰から首筋へとゆっくり優しく撫でさすっていた。あれほど激しく責め立て、追い詰めた少年の手が、今は慈しむような優しい愛撫へと変化していたのだ。悠吾は奇妙な感覚に囚われている事に気付いた。自分の指で絶頂し、喘ぎ続けていた母をとても愛おしく感じているのだ。玄関で繰り広げられた鬼畜とも言うべき行為……その異常な状況以降、極端に緊張している事が延々と続いたせいか母に対する淡い恋心が芽生えていると言っても良かった。いわゆる『吊り橋効果』と言われるものなのだろうか。よもや母に恋をするなどとは考えても見なかったが、今まで感じた事のない感情である事は確かだった。その愛おしく思う気持ちがあまりに強かったせいかもしれない、悠吾は囁くように母を呼んでいた。

    「……ママ…………」
    「……んんっ…………悠ちゃん……」

     いつからだろうか、とても優しく背中を撫でさする暖かい手に悠里は目覚めさせられていた。隣に横たわって背中を撫でているのは間違いなく息子の悠吾だろう。そっと瞼を開けるとひじ枕をして見下ろす悠吾の優しい顔が見えた。しかし、それは溢れ出した涙によってすぐに歪んでしまった。半狂乱になって官能を貪った満足感、取り返しのつかない事をしてしまった罪悪感、息子を誰かから取り返した安堵感、母としての体面を保てなかった後悔、色々なものが綯い交ぜになった複雑な感情が悠里を押し包み、涙を溢れさせたのだった。

     悠里は隣に身体を横たえている悠吾に対して、意を決したように精一杯の怒気をはらんだ言葉を叩き付けていた。

    「今すぐ出て行って!」

     意識を失っていた母がやっと目を覚ましたかと思えば、突然涙を溢し始めただけでなく悠吾を怒鳴ったのである。少年はわけが分からなかった、自分の行為を受け入れてくれたのだとばかり思っていたからだ。あれほど濃密な時間を共に過ごし、最後には失神してしまうほど気持ち良かったハズである。何故、怒鳴られたのかまるで理由が思い付かない悠吾は反射的に口を開いた。

    「な、なんでっ?」

     聞き返す悠吾に対してうつ伏せのまま顔だけを背けた母は、理由も何も告げずにもう一度だけ言い放った。

    「いいから、お願い! 今は出て行って」

     顔が見えなくなってなおさら不安になってしまった少年はおずおずとベッドから降り、身動き一つしない母の背中を畏怖の念を持って見つめている。

    「…………わかった」

     少しの間の後、脱ぎ散らかした短パンとブリーフを手に取って、悠吾は母の寝室を後にした。あんな事をされて悲しいからだろうか? 理由は分からなかったが泣いていたのだけは確かだ。母が泣く姿など、もう何年も見た事が無かったが、何か恐ろしい事が起きるのではないかと不安に押し潰されそうになりながら自室へ戻った。慌てて部屋の明かりを灯すと、ほんの少しだけホッとしたが不安をかき消す事は出来なかった。

     すっかり性感も醒めて冷静さを取り戻した悠吾は意識のある母を半ば無理やり犯してしまった事に後悔しつつあった。自分にとっての切り札にするつもりだった『イク』と言う母の叫び声も今となってはどうでも良い事のような気がしていた。冷静さを取り戻すほど行為の恐ろしさに気付き、胸が痛む様な思いに苛まれている。そんな状態でベッドに横たわっても寝付けるはずが無く、気付けば窓の外が白んでいた。

     しかし、あれほど大胆な事をしておきながら、母のたった一言でこれほどまでに打ちのめされてしまうとは、やはりまだ子供だと言う事なのだろうか。そして一晩中、緊張感に曝され、興奮し、何度となく精を吐き出したのでは、本人が気付かぬうちに相当な疲労が溜まっていたはずだ。いつしか深い眠りに堕ちて行ったとしても、それはごく普通の出来事だった。

     悠里はひどい虚脱感でしばらく放心状態だったが、のろのろと身体を起こして皺くちゃになったバスタオルを身体に巻くと浴室へ向かった。開脚していた時間が長かったせいか足腰にもろくに力が入らず、階段を下りるのもよろける始末だ。全身の汗や秘部の粘液を洗い流したかった事もあるが、何より熱いシャワーを浴びて少しでも気持ちを整理したかったのだ。浴室へ入ってから何気なく洗濯籠に視線をやると白いパンティーが目に入って来た。帰宅後に入浴した時、洗うのを忘れていた物だった。ついでに洗ってしまおうと手に取った時、ひどい湿り気でひんやりしている事に気付いた。

    (なんで?)

     いくらなんでもこれ程の湿り気は有り得ない、思わず匂いを嗅いでしまったが……あの匂いだった。正確には『行為の後』の匂いだが、これは悠里自身の分泌液だけでは発するはずの無い匂いなのだ。恐らくここで自慰に耽った悠吾がパンティーを使ったのだろう。息子の精液を吸い込んだ自分の下着をみて呆然としながらも、粘液に汚れた下着を息子に見られてしまった羞恥に顔が赤く染まっていく思いだった。

     いつからか分からないが悠吾は自分を女として見ていたのかもしれない、それが証拠に精液で汚れたパンティーがある。ここで自慰に耽った後、思いが募って寝室へ来たのだろうと言う事は容易に想像がついた。洗い忘れたパンティーが息子の行動の引き金を引いてしまったに違いないと。そんな事を考えながらシャワーを浴びていると、欠落していた記憶が何となく蘇って来る気がした。さっきも同じようにして膣からだらだらと溢れる粘液を洗い流したような覚えがあるのだ。体調によっては粘液の分泌が多い日もあるが、それにしては多すぎるし、たった今、洗い流している粘液……膣内に射精された後で出てくる残渣のようなもの、そう言った質のものをさっきも洗い流したような気がするのだった。

     不審を抱きながらも肝心な記憶が曖昧かつ断片的でミッシングリンクを埋めるには程遠かった。全身に熱い湯を浴びている内に、霞がかかったような意識はハッキリして来て目は覚めていた。忌むべきアルコールもかなり抜けているように感じる。どれほどの時間シャワーを浴びていたのだろうか、寝室へ戻るとすでに外は明るい。あれほど望んでいた息子との肉の契り、それを交わした喜びと禁忌を犯した罪悪感との狭間で複雑な気分に揺れている悠里は、今後の取るべき道を模索していた。

     秘め事の最中にあの子が言った『いつまでも強情なママを素直にしてあげる』とは、まさしく悪魔の囁きに他ならなかった……本当にそれがきっかけで極まりを告げてしまったような気がしてくるのだから恐ろしい。恐らくあの子は自分を女として見ている、拒絶さえしなければ自然に母子関係とは全く別の愛情が生まれて来るだろう。だが、やがてあの子も成長して相応の女性と愛し合うようになるはずだ。そうなった時、まるで止まり木で羽を休めていた鳥が飛び立って行くように、やがて自分一人になってしまうのだ!

     ……止まり木!? 悠里はハッとしていた。そうだ! あの子が相応しい女性とめぐり合うまでの、一時だけの止り木になる事で傷つくのは恐らく自分自身だけなのではないか……。そもそも忌避な関係なのだから誰かが傷付くのは当然の事だが、愛する息子にその傷を背負わせる事だけは避けたい。しかし、止まり木になる事でそれは可能であるように思えてしまったのだ。そう納得する事で罪悪感を打ち消し、悠吾との関係を正当化する口実を見付け出したような気がしたのだった。

     そうなると、今度は『出て行け』と言ってしまった事に後悔の念を禁じ得なかった。悠吾にとってはそれこそ大それた事をした直後の叱責だったのだ、今頃は部屋で落ち込んでいる事だろう。大人ぶってはいても所詮は十五歳……まだまだ子供なのだ、下手をすれば部屋で泣き寝入りしているかもしれない。そう思うと胸が痛んだ。こんな事で頭を悩ませて受験に差し障りでもしたら、それこそ取り返しのつかない事になってしまう。それは何としても避けなければならなかった。

     本来の機能を全て取り戻すにはまだ時間がかかりそうな思考の中で一つの可能性を見出していた。『酔っていたから覚えていない』と言う事にしてしまってはどうだろうかと。酒を飲むと記憶がいい加減になってしまう事は悠吾もよく知っている、ならば今夜の出来事をまるっきり忘れてしまったフリをしておく事で、息子が抱いているであろう母への恐れ、行為への後悔、そう言ったネガティブな感情を全てとは言えないまでも取り除くことが出来るのではないか……と言う可能性だった。

     悠里はそのまま寝る事もせず、いつも通りの時間に朝食の用意をすると、いつも通りの優しい笑顔を作って息子の部屋へ向かった……そして、いつも通りの明るい声で悠吾を起こした。

    「おはよう、お寝坊さん。朝ごはんの用意できてるわよ!」

     ガバッと起き出して狐にでもつままれたような表情で悠里を見つめる息子に言った。

    「どうしたの? そんな顔して……ヘンな子ね」

     いつもの朝と全く同じ様子の母に悠吾は戸惑った。あれほどの勢いで寝室から追い出されてしまったのだ、今朝は何がしかの批難、叱責、あるいは罵倒さえも覚悟していたが……いつも通りの優しい笑顔を見て安堵すると同時に緊張の糸が切れてしまったのか、悠吾は涙を浮かべて母を見つめている。

    「ほらほら、ごはんが冷めちゃうわ。 早く着替えてらっしゃい!」

     そう言い残して部屋を出て行く悠里の後姿もいつも通りに背筋がしゃんと伸びていた。

    (一体どう言う事だろう?)

     安堵の次は疑問である。あんな事があったのに何故いつも通りなんだろうと。可能性として一番高いのが『酔ってたから覚えてない』と言う事だったが、あれほどの事を果たして覚えていない物なのだろうか、それほど酒と言うのは記憶に悪影響があるのだろうか、よく酒で記憶を無くす話しを聞いてはいても、経験の無い悠吾には理解できるハズも無く、何らかの方法で母に確認するしか無いと思えた。

     着替えを済ませた悠吾は食卓のある一階へと降りて行った。テーブルの上には、いつも通りに朝食が並んでいる。そしてテレビにはいつも通りの口調でニュースの原稿を読み上げるアナウンサーが映っていた。母には全くぎこちなさが感じられない、本当にいつも通りなのだ!

     悠吾が狸に化かされているような気分でテーブルに着くと、待ってましたと言わんばかりに悠里が言った。

    「頂きま〜す!」

     まったくいつも通りの光景だったので、つられるようにして悠吾も言ってしまった。

    「い、頂きます」

     こうして二人の朝食が普段と同じように始まったのだ。ただ、悠吾は少しそわそわしている様子でトーストが喉を通らず、ミルクで流し込むようにして食べているようだったが。
     用意された朝食の半分ほどを食べた頃だろうか、少しだけぎこちない話し方で悠吾が口を開いた。

    「ねぇママ、昨日の夜なんだけど……」
    「あら、なぁに?」
    「…………あの」

     どう切り出そうかと逡巡している息子の先手を取るように悠里が遮った。ぎこちない話し方には気付かなかったフリをして普段と全く同じ口調で。

    「あっ、もしかして……何か約束しちゃったのかしら? ごめんね悠ちゃん、酔っ払ったママの言うこと鵜呑みにしないでね。 同窓会が終わってからの事、殆ど思い出せないのよ!」

     息子に口を挟む隙さえ与えぬようにして言い終えると、ぺろっと舌を出して肩をすくめ、首をほんの少し傾けた悠里の表情、仕草はいつも以上に可愛らしく見えた。それこそ『ちょっと失敗しちゃった先輩』の様相なのである。悠吾はまた胸の鼓動が早くなって行くのを感じていた。

    (僕、ママの事すごく好きになっちゃったのかも)

     そんな風に母に対する感情が変わって来ると、物事の見え方も違って来る。昨日まではべたべたと過剰なまでのスキンシップを疎ましく思っていたのだが、今なら恥ずかしくはあるが嬉しくもあり避けるほどの事ではないと思えた。母と腕を組んで外を歩くのもたまには悪くないかもしれないと思えて来る。一緒に買い物をするのだって、まるでデートみたいだとも思った。
     悠吾は思い切って鎌をかけてみる事にした。

    「今度の週末はプールに行くって一方的に約束させたクセに……じゃぁ、行かないよ!」

     たった今、でっち上げた『約束』を母はどうするだろうかと興味本位に見つめていると、これが本当に母親なのだろうかと思えるほど子供っぽい表情で悠里が言った。

    「あ〜〜っ!? そんな約束したのっ? 行くわよ行くっ!」

     これでは『先輩と言うより同級生』だと思えた。

    「そうだっ、水着……新しいの買っちゃおうかしら!」

     すでに悠里の足は地に着いていない様子だ……本当に昨夜の事など無かったかのような食卓は、この事をきっかけにわいわいと明るい会話で終始したのだった。朝食の後、テレビを見ていた悠吾は家の中が普段と変わらない事に安堵していた。そして『あの出来事』を全く覚えていない様子の母は、いつも通りに明るく……いや、いつも以上に輝いて見えた。少年が若く美しい母の中に女性を見出し、恋に落ちた瞬間だった。

     ほどなくして出掛ける支度を整えた悠里が寝室から降りて来た。

    「ねぇ、悠ちゃん……昨日の今日で悪いんだけど、ママ今夜も遅くなるかもしれないの」

     昨夜の出来事が脳裏を過ぎってドギマギする悠吾は精一杯の平静を装って言う。

    「えっ、な、何で?」
    「あのね、職場で納涼会があってビアガーデンに行く事になってるのよ……ごめんね」

     そう言って悠吾の頭をくしゃくしゃと撫でた悠里は、昨日とは別のパンプスを履いて玄関を後にした……『だから、良い子にお留守番しててね♪』……そう言い残して。

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