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    【会社で】新入社員から寝ぼけたメール来た 4 【職場で】


    909名前:先輩Lv.6◆0zH/Ud9As.:2009/08/17(月)21:14:27.96ID:Vcn0HeY0
    ごめんな、全然まとめてないし頭の中もこんがらがってるから
    変な文章になるかもしれない。




    俺たちが最初に出会ったのは入社式前の内定者懇親会でだった。

    人によっては試験会場、面接で何度かお互いに顔を合わせているようだが、
    俺とS子、今回の話では出てこない他の院卒者はちょっと特殊な採用だったので
    学部卒の内定者とは初対面が多かった。

    全体での食事会も終わり、ホテルのラウンジ?みたいなところで各勤務先の人間が集まって
    お茶飲みながらいろんな話をし始めていた。

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    北海道に向かう屯田兵たちも自然と片隅に集まっていた。
    俺は正直さっさと帰りたかったんだが、そこまで空気の読めない子ではないので一応参加する。
    そのテーブルについていたのは4人。

    そこに、そいつはいた。

    東京の私立大学(学部卒)出身だと言うそいつはなんと言うか、すごく個性的だった。
    初対面なのに微塵も物怖じせず、古くからの友人のように接してくる。
    その時はそれがすごく幼く感じられ、正直「大丈夫かこいつ?」って思ってた。
    でも、何だか一緒にいて悪い気はしなかった。


    もうみんな気が付いてると思うし、隠しても仕方がないから言うけど、
    この人(名前はどうしようかww)が後に会社をやめる同期。
    そして、俺の大切だった人だ。

    919名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/17(月)21:20:28.02ID:9PsKShA0
    支障なければ『元カノ』でいいんじゃない?





    925名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/17(月)21:22:03.30ID:vJt2REY0
    るろ剣追憶編にちなんで、俺の脳内では巴さんで固定された。

    926名前:先輩Lv.6◆0zH/Ud9As.:2009/08/17(月)21:22:39.94ID:Vcn0HeY0
    名前どうしようww
    『元カノ』はなんかイヤだしwwww

    ちなみにS子は伏字じゃないよww
    じゃあ
    巴で。


    945名前:先輩Lv.6◆0zH/Ud9As.:2009/08/17(月)21:28:07.86ID:Vcn0HeY0
    入社式、その後の短い研修期間の間、
    すっかり巴とS子は仲良くなったようで、いつも二人は一緒だった。
    もっとも、巴は誰とでも仲良く出来る子だったので
    巴の周りにはいつも多くの人が集まっていた。
    同じ地に派遣されるよしみか、ちょっとみんなとは外れたとこにいた
    俺にもよく声をかけて来る巴。
    若干消極的な俺によく怒ってた。

    研修期間も終わる最後の夜。
    合宿所みたいなところで飲み会が開かれた。
    輪を外れて一人テレビを観てた俺のところにほろ酔いの巴がやって来た。
    「むふ〜」
    と酔っ払い丸出しの声をあげながらソファの横に座り、俺に話しかけてきた。
    「Lv.0はさ、なんかいつもはぐれたとこにいるよね」
    「そうか?」
    「そうだよ〜、なんかみんなに遠慮してない?」
    「いや、俺ちょっと年上だしさ、なんかやっぱり違うって言うか……」
    巴は思いっきり噴き出した後、
    「Lv.0ってさ、頭いいのにつまんない事ばっか考えてるよねww」
    そう言うと立ち上がって俺の手を引っ張った。
    「あっち行こうよ。まだまだビール残ってて困ってるんだってww」

    その日は久々に飲み過ぎた。
    鬼のような酒豪S子を交え、巴と三人(他にもいっぱいいたがww)いろんな話をした。
    酔っ払いながら、「こいつらとならきっと楽しくやっていける」って漠然と思ってた。


    最終的に完全に酔い潰れた俺はあくる朝には伝説の人物になっていた。

    全く記憶には無いんだが、本社人事部の課長(新入社員研修の責任者)を
    合宿所の池に放り込み、自身も飛び込んで泳いでいたらしい。
    そしてそのまま廊下で寝てたんだが、どうも夜中に寒くなったらしく
    何故か部屋の前の廊下に布団を敷いて寝てたらしい。
    S子だったか誰かに起こされて部屋に入るように促されたんだが、
    布団の中で何故か俺全裸だったらしい。
    後に俺の濡れた衣服が一階で発見された(俺の部屋は2階)事より、
    俺は全裸で2階まで上がって行った説まで浮上している。

    以上の事件は全く記憶が無いのでS子あたりの捏造だと睨んでいるんだが、
    その後すぐに各地に散った為、誤解を解く機会が無く今に至る。





    -------------------------------------------------------------


    登場人物まとめ(ver.090817)その1

    【先輩Lv.7◆0zH/Ud9As.(1)】
    抜けてるけど後輩想いなナイスガイ。
    元カレー部兼おでん部。クレープは苦手。
    数多のフラグをへし折る理由は先輩のみぞ知る。
    心の奥底に秘めた真実が徐々に明らかになる。
    必殺技はここぞという時の頭ガシガシ。
    頑張れ、先輩。俺たちが憑いてるぞ。

    【巴】
    会社をやめた1の元同期。
    そして1の大切だった人

    【S子】
    1の同期。先輩にしたい女性ナンバーワン(4スレ連続4回目の受賞)
    辛い時、傍にいて欲しい女性ナンバーワン(初受賞)
    ドSだがたまに見せる可愛らしさはマンハッタン級。
    ダーツが得意で酒豪なパーフェクトレディ。最近先輩とオトナないい感じ。
    デレ分多めでスレ住人を大量虐殺。
    ここ一番で頼りになるパーフェクト姉貴。
    密かに大の猫好きだが猫アレルギーの29歳。
    煙草に火をつける仕草が芸術的。

    【パー子】
    このスレの発端となったプチぼっちな天然少女。
    同伴出勤を断られるがめげない負けない健気なヒロイン。
    海旅行にて遂に本格始動。
    「好きな異性にメールを送る罰ゲーム」にて先輩の携帯を鳴らす。(俗に言う8.08事変)
    趣味は独りで雑貨屋廻り。クレープを薦める癖がある。
    必殺技はアゴ乗せさくさく。得意料理はオムランブルエッグ。
    今ならオプションで浮き輪がついてきます。

    【京都】
    巨乳低身長黒髪ロングのドジっ子末っ子ヤキモチ焼きの京美人。
    もはやツンデレ以外の萌要素を一身に背負う神の子。
    パー子に1を取られまいと超近距離牽制メール弾発射!
    海旅行にて南国、花沢と共に、「好きな人メール」の真相を確認しにくる。
    8.08事変を引き金に事実上の進攻作戦開始及び開戦か?
    重度の京都病が幸いし、以前1のベットでご就寝。
    ※京都の5.5%はおっぱいでできています。

    【南国】
    南国出身。活発褐色、ボーイッシュなスポーツ美脚。
    部屋の片付け、朝食作り。家庭的ないい姉御。オラの村さ嫁に来い。
    最近、最も株価変動が激しい方。
    連合軍進攻時には最前線にて先輩を問い詰めた。
    下落一方の株価だが、裏を返せば「京都を想うが故」か?

    【変態】
    変態。可愛い妹持ち。
    すべての事象はフラグと思う、ときメモ界の住人。
    なんだかんだで1とは仲良し。
    変態のクセに何故か信頼度トップクラス。かつワーストワンの不思議記録保持者。
    「理想の変態・後輩部門」常に1位。
    海旅行ではサメバナナを膨らますのに尺のほとんどを使い切る。
    混浴風呂では念願かなって女性陣(鹿・及び熟女の方々)と入浴を果たす。

    【ズゴック】
    後輩達のリーダー格。社交性のある一匹狼。
    こいつを乗りこなすのは先輩Lv.6かはたまたシャアか。
    彼氏にアッガイと兄にゴッグを持つ。
    アカギを読み始めたらやめられない、止まらない。
    あらゆる点からのんべぇ臭が漂うモビルスーツ。
    ここに来て、最も無害に近い存在に。

    【花沢】
    京都の親友。大阪出身。
    神戸がいればチーム京阪神。
    京南花連合の武将。が、現在は特に戦闘態勢には見えず。

    【ピッコロ一家】
    ナメック星から地球に通う地球好きな一家。
    奥さんは美人だが、子はマジュニア。
    ピッコロは魔貫光殺砲の練習で寮を解体させた、
    狩り場を荒らす凶悪なアザラシに向かって爆裂魔口砲を放つなどの経歴を持つが、
    奥さんはそのピッコロに電話越しに土下座させる剛の者。

    【イチコ】
    1とパー子たちの間の世代。
    当初はパー子に対して不信感を剥き出しにしていたが、
    「5号ライン事件」を機に多少関係が変わった模様。
    眼鏡っ子。委員長タイプ。
    海でナンパしてきたDQNに対し、「我々は北海道警」とハッタリをかまして追い払うなど
    何気にデキる娘。

    【マヤ】
    S子の後輩。
    デキる女筆頭のS子の元で日々邁進する。。
    「S子無双」及び「百合疑惑」から一時「百合無双」という、いきなり最前線に飛び出さんばかりの
    名前になりそうになった過去を持つ。
    主な口撃は「S子さんが行かないなら・・・私もちょっと・・・」

    --------------------------------------------------------------------


    14名前:先輩Lv.6◆0zH/Ud9As.:2009/08/17(月)21:56:28.99ID:Vcn0HeY0

    初めて北海道に来たとき、まだ雪が残ってた。
    気温も当時は信じられないくらい低く、本気で帰ろうかと思ったww
    迎えに来てたのはピッコロで、
    既に前日の俺の噂が北海道まで届いていたようで、かなり警戒されていたwwww
    ピッコロはこう語る。
    「いきなり警備員に取り押さえられてたらどうしようかと思ったぜ」
    それは2年後の新入社員がやってくれるさwwww


    「牛、牛!」
    巴が会社までの道中、京都みたいなこと言ってはしゃいでたの覚えてるww

    「S子!ほら、ソフトクリーム美味しいよ!」
    「いや、だから甘い物はちょっと……ww」
    「もったいないなぁwwww」
    昼食に寄った道の駅でも仲良くはしゃぐ2人。
    この年、雪山に突っ込んだ奴はいなかったがww


    会社に着き、配属される係に挨拶に行く。
    俺とS子はフリーザ様のところ。巴はピッコロのところ。
    もう一人は課が違って設備課の方だ。
    なんだか引き篭もり気味な奴なので今でもそんなに交流は無いww



    社会人としての生活は楽しくスタートできたと思う。
    一年目とはとても思えぬS子無双っぷりに多少あせりながらも、
    お互いが刺激になって仕事もはかどった。

    巴とは係は違ったが昼や休憩時間はいつも3人で話してた。
    巴は正直なところあんまり仕事のできる方ではなかった。
    もともと専門が違ってて、今の俺の仕事のような検査に不慣れだったってのもあったし、
    理解力もちょっと…wwってのもあって(これを言うたびに怒ってたww)
    仕事には苦戦してたようで度々俺やS子に相談してた。
    係の違う同期に聞いてどうするんだよww先輩に聞けよwwwwって思うが、
    ノート片手に「ねぇねぇ、これってどういう意味だと思う?」って
    駆け寄ってくるのを見ると実家の犬を思い出して邪険には出来ないww
    S子も同じ様な気持ちだったみたいだ。
    同期って言うか、後輩、妹みたいな感じで可愛がってた。

    仕事帰りもよく飲みに行ってた。
    終わるのが若干遅かった俺とS子にいつも待たされて、
    「遅いよ〜もう」って怒ってたww
    酒の席ではいろんな話をした。
    ほとんどしゃべってたのは巴だったけど。
    今よりも多少若かったのもあって、いつも飲みすぎてた気がするww
    アルコール分解酵素が半端無いS子に2人はいつも家まで連れて帰ってもらってた。

    25名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/17(月)22:05:03.76ID:OLJRDcAO
    巴はパー子と京都を足して2で割った感じかな?



    26名前:先輩Lv.7◆0zH/Ud9As.:2009/08/17(月)22:07:54.86ID:Vcn0HeY0
    あの当時、休日はいつも一緒だった気がする。
    すぐに俺とS子は車を買ったから買い物に行ったりドライブに行ったり。
    全員が北海道は初めてだったから行き先に困るなんて事はなかった。
    金曜日の夜は誰かの部屋に集まって飲んで、
    巴が観光ガイド誌を広げて行きたい場所について熱く語るww
    俺もS子もそんなに行きたい場所があるわけでもなく、
    3人でいることが楽しかったから行き先はいつも巴に任せていた。

    帰り道、人一倍はしゃいで疲れてしまった巴はよく寝てしまっていた。
    今思うと、京都病の先駆けだったのかも知れないww
    子どもみたいに後部座席にこてっと横になって寝てる姿が今でも目に浮かぶ。
    起きているのが俺とS子だけになると自然、仕事の話が多くなる。
    目を覚ました巴はいつも
    「また仕事の話してる……」
    って非難めいた視線をこちらに送っていた。
    だが、睡魔には勝てないらしく、すぐに寝てしまっていたww

    三人、本当の昔からの友人みたいだった。
    いや、どっちかと言うと仲のいいキョウダイって感じかww
    S子が姉で巴が妹。
    そんな感じがしっくり来てた。


    レベルは素で忘れてたww

    25
    あー、うん、どっちかと言うとパー子寄りかなww

    37名前:先輩Lv.7◆0zH/Ud9As.:2009/08/17(月)22:13:16.93ID:Vcn0HeY0
    三人の関係に変化が生じたのは夏前だった。
    その日、翌日からの出張研修(俺の)を控え、支度をしていた。
    手伝うでも邪魔するでもなくテレビ観ながら酒飲む2人ww
    支度を終えて俺も酒の席に加わる。
    会話は自然と出張研修の話になった。

    東京に出るから久々に学生時代の仲間が集まるという話をすると、
    既にほろ酔いの巴が余計なことを聞いてきた。
    「学生時代の彼女さんも来るの〜?」
    学生時代に付き合ってた人と就職前に別れたことは前にも話してあるから2人とも知ってる。
    あんまり話すような内容でもないし、2人も聞いて来なかったので詳しくは話してない。
    だが、この日の巴は酒の勢いもあってか、
    「……どんな人だったの?」
    「何で別れたの?」
    って詳しく聞いてくる。
    まあ隠しても仕方ないし、ありのままを答える。
    人間欠点の二つや三つはあるが、別れた相手のことを
    あんまり悪く言ってもアレなんで概ね善く言っておくことにする。
    ちょいちょいS子が「君にはもったいないね」って言ってきてイラッとしたwwww

    「……ふーん」
    自分から聞いといて何だか不機嫌になってきた巴。
    「どしたよww」
    「別に……」
    何故か沈黙が広がった。
    空気を察したS子が台所に飲み物を取りに行く。
    とは言っても当時の部屋は1Kだったんですぐそこなんだがww

    「……あのさ、Lv.0」
    不機嫌だった巴が今度は不安そうな顔になっていた。
    いつもの仕事で困った時みたいに上目使いで俺を見る。
    「……ん?」
    言い淀んでいる。
    すぐに思ったことを言ってしまう巴にしては珍しかった。
    時間にして十数秒だったんだろうけど、数分に思える沈黙だった。
    「……今でも、好きなの?」
    俺が飲んでたビールを噴き出したのと
    台所でS子が何か缶みたいなものを落としたのは同時だったww
    「……どうだろうねぇww」
    そこに数本の缶を持ったS子が戻って来た。
    「あ〜、私、帰った方がいいかな?」
    苦笑いを浮かべたまま俺と巴を交互に見る。
    「いや、そんな事は無いと思うぞww」
    「……いてくれた方がいいかも」
    多分空気を読んで帰りたかったんだろうけど、
    帰れずにしぶしぶ席に着くS子。
    心なしか芋焼酎を飲むペースが早かった気がするww

    「……Lv.0!」
    何かを決心したように声をあげる巴。
    「……はい!」
    その勢いに何故か敬語になって背筋を正す俺。
    S子も何故か同じく背筋を正してたww
    「私はLv.0が好き!好きなんだよ!」
    「は、はぁ」
    その剣幕に一瞬間抜けな返事を返してしまう。
    「……だから、もう昔の人の事は忘れて欲しい」
    一転して泣き出しそうなか細い声になる巴。

    なんだろう、好きなんだって。
    初めて会ってから3ヶ月弱。
    ずっと友達やキョウダイみたいに仲良くしてたと思ってたのに。

    でも、巴の気持ちはけして不思議な物ではなかった。



    俺も、同じ気持ちだったから。
    多分、初めて出会った頃から。

    2人が付き合い始めても、3人の関係に大きな変化は無かった。
    うちや巴の部屋で飲んだ後にS子がそのまま泊まっていく回数が減ったくらいだろうか。
    相変わらず3人で飲み歩いて遊び回ってたし、会社でも昼や休憩時間によく話をしてた。

    ちょうど夏が終わる頃だっただろうか。
    総務課長に呼び出される俺と巴。
    正直、あんまりいい予感はしなかった。

    内容は予想通りで、俺たち2人のことだった。
    おばちゃんたちの噂からでも聞きつけてきたんだろうかww
    部屋も近い事もあって、その頃は半ば同棲のような形になってたんだ。
    元々荷物の少なかった俺の部屋は荷物置きみたいになってて、
    俺が巴の部屋で寝泊りする形になってた。

    「いやね、あそこは一応単身者用の寮として借りてるわけだから……」
    総務課長が森本レオそっくりのしゃべり方で切り出す。
    要は一緒に暮らすならちゃんとした部屋に引っ越せ、という事だ。
    すでに部屋の手配もしてくれていたらしく、それが今の俺が住んでる部屋だった。
    ちょっと良すぎる位の部屋を見繕ってくれたのは会社の優しさだろうか。
    「2人で住んでもらえると、寮費(会社負担分)も安くて済むしね……」
    ああ、大人の事情だったww

    そんな事もあって、俺たちは正式に一緒に暮らす事になった。

    その頃はほんとに楽しかったな。
    なんて言うか、正式に同じ住所になる。
    結婚とか全然考えてたわけじゃなかったけど、
    それでもなんだか嬉しかったんだ。
    クサイ言い方をすると、眩しいくらい未来に希望が溢れてたって言うかww

    少しだけ家が遠くなった(とは言え会社からは徒歩圏内だが)せいか、
    ちょっと気を使い始めたせいかはわからないが、
    S子がうちに来る回数は少しだけ減っていった。
    それでも3人の関係はうまく回っていた。

    そんな生活に陰りが見え始めたのは年が明けたころだっただろうか。
    当時、うちの会社はそれまでの経営努力が功を奏して少し景気がよくなってたんだ。
    景気がいいと言う事は仕事が多くなるって事。
    会社が忙しくなってから人員が増やされるまでには若干のタイムラグがある。
    俺たちの代と今年を比べても判る通り、俺たちの代で景気がよくなったので
    慌てて増員したのがパー子たちの代、と言うわけだ。
    なので俺たちとイチコたちの代はそれ相応の地獄を見て来ているwwwwww

    もちろん、ぼちぼち一人前になり始めた我々もその地獄から逃れられる事も無くww
    特にうちの係はすごく忙しく、連日残業の日々だった。
    しかし、当時仕事を覚えて、自分の力で現場を変えて行って。
    仕事が面白くてたまらなかった。
    それこそ怒られなければ一日中だって仕事をしていたかった。
    みんなで夕飯を食べていても仕事の話。
    たまの休日もこっそり会社に忍び込んで仕事。

    それが巴には不満だったようだ。

    いつも仕事の話をしている俺やS子に冗談めかしてはいたが非難を向ける○。
    元々会話の船頭役を担っていた巴だ。
    巧みに俺たちの話を操って仕事以外の話に持っていった。
    ここで巴に従って公私のケジメが付けられていたら、
    もっと別の未来が待っていたのかもしれない。
    だが、当時の俺はあまりに必死だった。
    何か一つでも成し遂げたい。
    何とかして仕事を進めたい。

    お互いに切磋琢磨していたS子の存在も、この時ばかりはマイナスだったのかも知れない。
    お互いが競うように、励ますように、2人は仕事にのめり込んで行った。

    巴を置き去りにして。

    いつしかS子と2人だけで飲みに行く機会が増えていた。
    今思うと馬鹿馬鹿しいんだが、居酒屋でまで熱心に仕事の話をしていた。
    巴には残業で帰れないっていつも言ってあった。
    同じ会社なんだ、少し調べれば会社に何時までいたかくらい判るんだが、
    巴はそれをしなかったのか、解ってて黙っていたのかは今でも判らない。

    次第に、部屋には寝に帰るだけという日も多くなってきた。
    帰らない日もあった。
    休みの前の日なんかは会社に泊まりこんで仕事してたし、
    会社から近かったS子の部屋にもよく泊まっていた。

    勘違いされそうだから言っておくが、その間、S子とはそういう事は一切無かった。
    純粋に同僚、いや、戦友って感じだった。



    だけどさ、今になって常識的に考えたらわかるんだけど、
    当時の巴の心境は相当な物だったと思う。
    俺とS子の前では明るく振舞ってたけど、
    一人になると沈んでる事も多かったようだ。

    でも俺もS子も恋人、親友である巴を慮る余裕は無かった。


    そして、新入社員が入ってきて、一ヶ月も過ぎた頃、
    巴に限界が訪れたようだった。

    新入社員(イチコたちの代ね)が入ってきて、正直ほんとに嬉しかった。
    仕事の一部(主に雑務)を任せることが出来る、
    そうすればもっともっと時間に余裕が出来て仕事を進めることができる。
    嬉しかった俺はよく後輩の世話をしてた。
    買い物や遊びにも連れて行ったし、仕事も熱心に教えた。
    でも、それがいけなかったようだ。

    巴をいくら構わなくても、仕事の事しか考えてなくても、
    そこに一緒にいたのが共通の友人だったS子だったからまだ我慢が出来ていたようだ。
    後輩の女の子達と仲良くするのはどうにもイヤだったらしい。
    いや、巴は多少ヤキモチ焼きだったが、そこまで酷くはなかった。
    でも、この数ヶ月間の俺のせいで、少し精神を病んでいたのかもしれない。

    不自然に俺と後輩達の話に割り込んでくる巴。
    やたらと2人の関係を主張する巴。
    俺の知らないところでも色々と言っていたようだ。

    そして、巴は後輩達に疎まれていった。



    ピッコロもフリーザ様も総務課長さえも巴について真剣に心配していた。
    しかし本当にバカだった俺はまだ自分の事しか考えてなかったんだ。
    仕事、仕事、仕事。
    当時まだかなりの人手不足で、研修を終えたばかりのマヤたちにも
    相当な無理をさせていた気がする。
    今だにマヤは俺の事嫌ってるしwwww

    S子はそこまでバカじゃないから、巴の異変に気が付いて気を使うようになっていた。
    俺を部屋に泊めることも少なくなったし、
    休日は巴と一緒に昔みたいに遊ぶようにもしていたようだ。
    しかし大バカだった俺は少しS子に裏切られたような気がして悔しかった。
    今でもそうなんだけど、本質的に一人じゃ頑張れないタイプなんだろうね、俺って。
    戦線離脱した(俺の中では)S子の代わりを後輩に求めるようになっていた。



    そこに、一人の後輩がいた。
    名前はアスカとでもしておこうか
    ほとんどの後輩は断固S子派wwだったようだが、
    アスカだけは俺に一番懐いてくれてたような気がする。
    優秀な子だった。
    性格は京都みたいにちょっとおっとりしてたけど、
    本当に頭がよくて、と言うかちゃんと学べる子だった。
    だから俺も真剣に仕事を教えていた。
    新入社員には酷なくらいのないようだったかも知れないが、
    アスカは人一倍努力して付いて来てくれた。

    ただ、巴の状態があんなだったからアスカと巴の仲はよくなかった。
    アスカもみんなもはっきりとは言わなかったけど、
    一番俺と仲良くしていたアスカに巴は色々言ってきていたようだ。



    そしてある日、俺は致命的な過ちを犯してしまう。

    「Lv.0さん、巴さんと上手くいってます?」
    「ん……?どうだろうね」
    「なんだか、2人、あんまり合わない様な気がします」
    「……そうかもな」

    酔ってたし、細かい会話は覚えてない。
    だけど、この会話をしていた場所がよくなかった。
    仕事帰りに夕食を食べに行った帰り、
    アスカの部屋で仕事の話をしてたんだ。
    その後の事は言わなくても解ってもらえると思う。

    俺とアスカはその日を境に段々とそういう関係になっていった。
    S子あたりは多分早い段階で気が付いていたんだと思う。
    俺たちを責めるような悲しい目でよく見ていた気がする。
    俺は巴を構うことが益々減ってきたが、
    不思議と巴は俺に何も言ってこなかった。


    そして、巴は突然姿を消した。

    本当に突然だった。
    その日、巴は有給を取って会社を休んでいた。
    夜遅く部屋に戻ると、部屋の様子がおかしい。
    大きな家具や電化製品を除いた(俺の私物はあんまりなかったので)
    巴の私物が全て無くなっていた。
    一瞬状況が把握できずに立ち尽くす。

    数分ぼーっとした後、巴の携帯に電話をかける。

    「お掛けになった電話番号は現在使われておりません……」

    最後に電話で話したのはいつだっただろうか。
    それすらも思い出せなかった。
    最後に一緒に遊びに行ったのはいつだっただろうか。
    それすらも思い出せなかった。
    最後に抱き合ったのはいつだっただろうか。
    それすらも思い出せなかった。


    最低だった。

    翌日、会社に行った俺は総務課に呼び出された。
    案内されて応接室に入ると、
    ピッコロとうちの課長、そしてボス(工場長みたいなの)がいた。

    話は巴以外のことであろうはずがない。
    大体予想は付いていたが、郵送で辞表が提出されたらしい。
    理由について問いただされる俺。
    もうみんな大体解ってるんだ。
    だけど、俺は「わかりません」と答えるしかなかった。
    俺は本当に卑怯者だった。

    巴が会社を辞めたと言う話は会社中にあっという間に広まった。
    原因が俺だという事も。


    そして、数週間後、アスカが会社を辞めた。


    これも突然だった。
    理由は家庭の事情でってことになってはいたが、
    みんな知っていた。
    俺とアスカが男女の関係になっていたことを。
    そして、それが原因で巴が会社を辞めてしまったという事を。

    俺がそんな噂や中傷からアスカを守ってやれば、
    アスカが辞める事はなかったかもしれない。
    でも、そうしてやることが出来なかった。
    本当に勝手な話なんだけど、
    巴がいなくなって何だかぽっかりと穴が開いたみたいだったんだ。
    その頃ずーっとぼーっと考えてた。

    ああ、やっぱり俺は巴が大好きだったんだって。
    月並みだが、失ってみて初めて解るって奴だろうか。
    どれだけ否定してくれてもいい。
    どれだけ貶されてもいい。
    だけど、本当にあの時やっと気が付いたんだ。



    そんなある日、俺はS子に呼び出された。
    話の内容は考えるまでもない。
    巴のことだった。
    詳しい会話内容は覚えてない。
    かと言ってここは適当な補完はしたくない。

    簡潔に言ってしまうと、
    巴がいなくなる前、俺が巴を蔑ろにし、アスカといた数ヶ月間の話だった。
    俺が晩くまで戻らない日は、いつもS子の部屋に行っていたらしい。
    最初は明るく話してるんだけど、
    気持ちが沈んできたり酒が入ったりするといつも泣いていたという。
    そしてしきりにS子に聞くんだという。
    「Lv.0は、私の事嫌いになってないよね?」って。
    S子は自分も巴を追い詰めた原因の一端だから、といい、
    何も答えられずにいつも抱きしめて頭を撫でていたという。



    それを聞いて本当に自分が情けなくなって居酒屋だったのに涙が出て来た。
    多分他の客には見られてなかったと思うけど。
    「S子……今更なんだけど、やっぱり俺は巴が好き……」
    セリフを言い終わる前に、頬を衝撃が襲った。
    一瞬何が起きたか解らなかった。
    少しして、目の前のS子が拳を硬く握り締めているのを理解した。
    今まで見せた事のなかった涙を流して。

    「……今更、何言ってるの?」
    「でも」
    「……出よう」
    S子は涙を拭うと席を立って店の出口の方に向かう。
    後を追う。
    レジで追いつくが、S子はさっさと会計を済ませて店を出る。
    その時口の中に広がった血の味を今でも妙に覚えてる。

    「S子!」
    居酒屋から少し離れた路上でS子の手を掴んで止める。
    S子は手を邪険に振り払うと、ようやく足を止めてこちらに向き直る。
    「ちょっと、話しようか」
    S子は少しだけ優しい顔を見せると、
    近くの石垣に腰を下ろした。


    S子の話はさっきと同じような内容だった。
    巴がずっと俺を好きでいてくれたこと。
    精神を病んでしまうくらい我慢し続けていたって事。
    そして最後に、巴が部屋を出て行くきっかけの話になった。

    「巴は、前から仕事はやめる気でいた。
     でも、君をずっと待ってる気でいたんだよ」
    「……だったらどうして?」

    S子は言葉を躊躇って、そして決心したように俺の目を見て言った。
    「私がそう言ったから。私が、君の傍から離れるべきだって言ったから」
    頭の中が混乱した。
    どうしてS子が?
    何で?
    見当外れな怒りがこみ上げてきた。
    「何でそんな事を!」
    思わずS子の肩を掴んで強い口調で責めた。
    「今の君にはわからないよ」
    S子は俺の手を振り払うとゆっくりと立ち上がった。
    「私も偉そうなことは言えないかも知れない。
     でもね、私は巴の友達なんだ」
    S子の声が震える。
    「……もちろん、君も大切な友達だ、仲間だよ。
     でも、そうであっても、巴にした事は許せない……」
    いつの間にか大粒の涙を流すS子。
    何故か街燈の光を反射して美しく見えたのを覚えている。
    「君に悪気はないのかもしれない……、いいえ、君だけが悪いんじゃない。
     でもね、君は間違いなく2人の人間の人生を変えちゃったんだよ?
     それだけは……覚えていて」
    歯を喰いしばるようにして嗚咽を堪えるS子。
    「……S子、ごめん」
    「私に謝るな!」
    泣きながら再び拳を振り上げるS子。
    だが拳は俺の胸元を力無く突く。
    「私も同じなんだよ!私も君と同じだ!
     巴を傷つけて!どうしようもなく追い詰められるまで気付いてあげられなくて!
     そして、君だけを責めて……!」
    「やめてくれ……」
    もう2人とも涙で声にならなかった。

    その後はよく覚えてない。

    多分、2人で少し泣いた後、お互い反対方向の部屋に戻った。

    会社で会ったS子はいつものS子だった。
    いや、今のS子になった、のはこの日からだったかもしれない。

    俺にはすぐに配属変更の辞令が降りた。
    巴の抜けた穴を埋めるためにピッコロの課に移ったのだ。
    ピッコロは巴のことには触れず、
    「変なのが来やがったwwww」
    と笑い飛ばしてくれた。
    イチコは最初仕事以外のことでほとんど口利いてくれなかった。

    もともと俺はピッコロの課でやってるような検査が専門だったから
    仕事の引継ぎは問題なかった。

    業務が落ち着くまで巴のやっていた仕事を引き継ぐ俺。
    巴が会社に残していった仕事用のノートを開く。
    そこには俺たち3人が仲良かった頃の巴の書き込みがたくさん残されていた。

    『Lv.0は〜って言ってた』
    『S子に教えてもらった(ハート)』
    『2人がこっそり手伝ってくれた!』

    それを見た瞬間、耐え切れなくなってトイレの個室に駆け込んで
    会社だというのに号泣した。

    そして、もうあの頃には戻れないんだって実感した。



    長くなったけど、
    巴の話はこのくらいです。
    細かいことを話したらきりが無いけど、
    それは今はやめておきます。

    みんなの言う通り俺はどうしようもない人間かもしれません。
    でもほんとの事を全部聞いて欲しかったんだ。
    気分を害したら本当にすまない。

    495名前:先輩Lv.7◆0zH/Ud9As.:2009/08/18(火)00:36:23.63ID:McC4JQA0
    先週木曜日の話はすまないが
    また明日にしてもらえるかな。

    明日朝早いのもあるし、
    なにより精神的に持たない。
    こうして打っていても何だか手が震えるんだ。

    ほんとにごめん。
    今日はレスにも答えられなかったな。





    503名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/18(火)00:37:45.33ID:5r7OMg6o
    お疲れ様。
    頑張って正直に書けたと思うよ。
    この事で先輩が彼女たちの心の痛みを背負って、
    さらに成長して欲しいと思う。
    ホント、繰り返さなければいいんだから。これからが勝負だ。



    509名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/18(火)00:38:49.67ID:jZn1NgQ0
    495 おまいさっさとパソコン閉じて寝ろすみやかに寝ろ
       明日ちゃんと起きて仕事していつも通り後輩指導して心落ち着かせて戻って来い
       



    522名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/18(火)00:41:03.30ID:c5IS7CU0
    なんか読でて涙が出てきちまった。。。
    ゆっくりでいいんだぜ先輩

    1000名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)13:16:40.22ID:WkkiO/6o
    1000なら先輩の腰痛と偏頭痛が治る。

    11名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)13:34:09.60ID:Vm7hLQSO
    前スレ1000の優しさに泣いた



    14名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)14:15:04.57ID:LxA2bEDO
    全盛期のジャンプで人気投票したらこんな感じ?

    変態 52000票
    S子 48000票
    京都 9800票
    先輩 5700票
    ズゴック 2800票
    パー子 2200票
    イチコ 1700票
    南国 1500票
    巴 980票
    ピッコロ 630票
    マヤ 200票
    アスカ 117票
    花沢 82票
    フリーザ様 53票
    マジュニア 28票

    89名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/19(水)23:38:21.04ID:rINs7kY0
    一応
    ぱらぱらぱっぱっぱ〜
    わしゃぁレベルが上がったけぇのぉww


    すまん、昨日は帰るの午前様だった。
    みんなのレス見てたらいつの間にか寝てたよww



    91名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)23:39:13.69ID:4spukUgo
    おおおおおああああああああ得えええええええええええええりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい



    92名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)23:39:29.89ID:ljte0SU0
    先輩きたぁぁぁぁぁああああああああ



    100名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/19(水)23:40:44.39ID:rINs7kY0
    ALL
    大丈夫、凹んではいるが全部俺が悪いんだ。
    今更逃げない

    110名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)23:44:04.43ID:tVJi64A0
    お!きてる
    腹が据わってるね、よかったww



    113名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)23:44:57.00ID:0.XckQAO
    月曜日とのテンションの違いが・・・

    115名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/19(水)23:45:42.32ID:rINs7kY0
    ああうん、ちょっと疲れてるけど
    少しくらいは報告したい気分かな。

    木曜日の参加者なんだけど……
    俺、S子、南国、京都、花沢、パー子、変態だった。

    ホントは南京花だけにしようと思ってたんだけど、
    S子も来た方がいいって南国が言うから。、

    パー子の参加の話をするとまた変態の株が上がりそうだ。

    125名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/19(水)23:48:25.22ID:BEYZly.0
    まさか変態にパー子フラグが…



    129名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/19(水)23:50:49.68ID:rINs7kY0
    パー子は呼ばない予定だったんだけど、
    変態がどっかから俺たちが集まる話を聞きつけたようだった。

    「Lv.8さん、飲みに行くんですかwwww」
    「……どっから聞いたww」
    「俺の前に秘密は無いんですよwwwwww」
    「いや、今回はちょっと大事な話があってな、悪いが……」
    変態が一瞬久しく見ない真面目な顔になった。
    「大事な話なら、パー子も連れて行かないといけないんじゃないんですか?」
    「え……」
    思わず息を呑む。
    だが、変態はいつもの変態に戻ってた。
    「さて、みんなで行きましょうwwwwww」

    結局、先述のメンバーで行くことになる。
    すまんな、ズゴックwwww

    大事な話って言ってもそんなに店の選択肢があるほど都会なわけではなく。
    結局いつもの居酒屋に。

    ファミレスにしろって意見もあったが、
    一番近くのファミレスまで車で30分はあるぞww

    とりあえず席に着く。
    この日の変態は何か一味違って、
    「じゃ、俺こっちで飲んどきますwwwwww」
    って言って一人隣の座敷席に。
    結構空いてたからいいが座敷席を一人で占領ってのもなww

    俺が壁際の隅っこに追い詰められる形で話は始まった。



    「ええと、今日はお疲れ様でした。明日からお盆休みですが……」
    とりあえず乾杯の挨拶をしようとしたが、
    パー子以外から冷たい視線を送られたので途中でやめる。

    「ええと、はい」
    何から話していいか判らない俺に業を煮やして南国が口を開く。
    「まず聞きたいんですけど」
    「……はい」
    なぜか敬語になる。
    「この工場に配属されてから、けっこうLv.8さんの噂聞きました。
     正直良い噂じゃないです」
    「……そうか」
    「その噂ってホントの事なんですか?」

    まあ、かなり背びれ尾びれは付いてるとは思うが、
    おおむね間違いないだろう。



    「ああ、何をどこまで聞いてるのかわからないけど、大体合ってると思うよ」
    南国の目つきが険しくなる。
    「またそうやってはぐらかそうとしてませんか?
     その答え方だと後からいくらでも誤魔化せるじゃないですか」
    「いや、そういうつもりはない」

    「はっきり答えて下さい。
     本当に、Lv.8さんが去年の後輩さんと浮気して、
     その……子どもまで作った挙句捨てて……」
    俺とS子が同時に噴き出した。
    「いやいやいや!!!」
    「子どもはない!子どもはいないよ?」
    噂って怖いww本気でそう思った。

    噂がやばいことになっていたので、
    簡単に去年、一昨年にあった事を話す。
    もちろん、ここで話したみたいに全ては話さなかったし、
    余計なことは言わなかった。

    ・同期の巴(名前は出さなかったけど)と付き合ってたこと
    ・仕事ばっかりになってしまってすれ違いになったこと
    ・去年の後輩のアスカと浮気をしてしまったこと
    ・結局、2人が会社を辞めることになったこと

    S子のことは極力触れないようにしておいた。
    あらぬ誤解を招いてもアレだったから。
    しかし、南国たちがS子をここに呼んだ理由に
    俺はこのときまだ気が付いていなかった。



    すごく重たい空気のまま俺の過去語りが終わる。
    なんか通夜みたいな感じだったな……
    S子は黙々と飲んでるし、南国・花沢は終始不機嫌そう。
    パー子はなんか泣きそう(実際泣いてたかもしれない)だったし、
    京都は俯き加減でよく表情が見えなかった。

    唯一の救いは隣の席から頻繁に
    「おねーさんビール追加!!」
    という変態の声が聞こえていたくらいだったww
    ああ、変態、あれほどお前に会いたかった時間は無かったよwwww


    「わかりました。
     では聞きたいんですけど……
     Lv.8さんは京都の事、どう思ってるんですか?」
    突然名前を出されてはっと顔を上げる京都。
    烏龍茶しか飲んでないはずなのに若干顔が赤い。
    「どうって……南国たちと同じ後輩……」
    「違いますよね!?」
    何だか怒った様に否定された。
    「どういうことだよ」
    「京都と……それからパー子にも。
     2人と私たち他の後輩に見せる態度、全然違うじゃないですか。
     気が付いて無いとでも思ってたんですか?」
    「いや、そんなことは無いぞww」
    「違いません」
    断固として退かない南国。
    「南国、もうやめなよ……」
    「京都はちょっと黙ってて」
    止めに入った京都を制して続ける南国。
    「2人のこと、好きなんですか?」

    2人が好き?
    どうだろう。
    「それは……」
    正直なところ、2人は好みのタイプなんだと思う。
    慕われて悪い気はしなかったのは事実だ。
    海でS子に言われた通り、突き放して嫌われるのが怖かった。
    好きでいて欲しかったのかも知れない。
    「……もう答なんか聞かなくてもいいみたいですね」
    「……」

    「……Lv.8さん。散々失礼な事言いました。すいません。
     でも、解って欲しいんです」
    「……何を?」
    「京都が……Lv.8さんを好きになって、私、何とかうまく行けばいいなって思ったんです。
     京都、こんなに人を好きになったの初めてだって言うし、
     今までまともに付き合ったことも無いからどうしたらいいのかわからないって……」
    「……!南国!」
    南国の言葉に京都が慌てる。
    「いいじゃん、もう。Lv.8さんだってとっくに気が付いてるよ」
    花沢の言葉に真っ赤になって俯く京都。
    パー子はすごくビックリしたような表情で俺と京都を交互に見た。

    296名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)00:35:59.01ID:TUy9wYAO
    何これ、南国無双?

    357名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/20(木)00:48:30.96ID:yKjD4r.0
    南国無双かww
    まさにそんな表現が正しかったな。
    久々に姉とS子以外の女に泣かされるかと思ったぜww


    「私たち、Lv.8さんの噂聞いてたから心配だったんです。
     京都も同じことになるんじゃないかって……」
    南国の言葉に頷く花沢。
    「だから、少し先輩のこと見てました。
     でも、噂みたいにすごく遊んでるって言うか……
     ……その……誰にでも手を出すってこともないみたいだし……」
    どんな噂聞いたんだwwwwww

    「でも京都一人だけを見てくれてるって感じでもなかったし……」
    そう言ってパー子の方をチラッと見る。

    花沢は何故かS子の方をじっと見ているようだった。
    そして、S子におずおずと質問した。
    「S子さん、あの、Lv.8さんとは付き合ってるんですか?」
    俺とS子が同時に噴き出した。本日2回目。
    「「付き合ってない」」
    同時に答える。
    「でも現場の人が2人はそういう関係だって……」
    信じるなよそんな事ww
    「いやいや、あのおっさんおばさんたちがいい加減なこと言うのは
     もう解ってるだろ?wwww」
    「でも!」
    花沢が声をあげる。
    「S子さんとLv.8さん、なんかすごくいい感じじゃないですか?」
    何をしてそう思ってるww
    「S子さん、Lv.8さんのこと話す時、普段言わない冗談言ったりして楽しそうだし……」
    「誤解だ。Lv.8が冗談みたいな事してるから自然にそうなるんだ」
    S子が慌てて訂正する。
    「それに……海の時だって。
     私たちと話した後、ずっと一緒にいたじゃないですか!」

    見られとったwwwwwwww


    「とにかくだ!」
    話がおかしな方向に逸れてきたのでなんとかしたかった。
    「俺とS子はなんでもない」
    「そう、なんでもない。と言うか、私はそう疑われてたからここに呼ばれたの?」

    何だか南国と花沢がオーバーヒートしてきて
    話がまとめにくくなってきたから内容だけ報告するね。

    ・南花は俺とS子が付き合ってるって言うかそういう関係だって聞いた
    ・でも京都が俺を好きだって言う
    ・しかし過去の噂から、京都が第2のアスカになるかも知れない
    ・それを何とかしようと京都のフォローに回ってた

    ってことらしい。
    なんか結構飲んでたんだけどちっとも酔いなんか回らなかった。

    そこで、異変が起きた。

    「……!!いい加減にしてよ!!!2人とも!!!」





    京都がキレた。
    聞いたことも無いような大声で。



    452名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:09:06.94ID:L9jwIkAO
    京都キタ━━━(゜∀゜)━━━!!

    455名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:09:17.91ID:i3aYfhE0
    京都のターンwwwwww



    457名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:09:35.53ID:PYMTrVc0
    京都無双が来るのか

    492名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/20(木)01:17:51.96ID:yKjD4r.0
    多分大きな声を出し慣れてないんだろう。
    気持ち息が荒くなり、顔が紅潮している。

    「……いい加減にしてよ……
     確かに私がLv.8さんを好きになったって言った時、
     2人とも協力してくれるって、噂なんか気にすることないって言ってくれて
     嬉しかったよ……
     でもこんなにみんなを巻き込んで、酷い事言って……!」
    「でも京都……あんたが心配で……」
    「……ごめんね、南国や花沢が私のためを思ってやってくれてるのはわかるよ?
     でも……そこまでは余計なお世話なんだよ……
     Lv.8さんの過去探ったり……パー子にだって……」
    「……!」


    なんか、何となく解った気がした。
    スレの最初の方でエスパーな誰かが言ってた気もするけど……

    「パー子のことって……」
    南国と花沢が気まずそうな顔になる。

    「だから最初に言ったじゃない」
    ぼそっと呟くようにS子が言った。
    最初に……?
    ああ、パー子がハブ?なのは俺が動いても解決しないって奴か。

    「ええと、私?」
    パー子が不安そうにきょろきょろする。
    「……でも、京都を応援したかったから」
    花沢が言い訳をするように京都の方を向いた。
    「……だからって、やり方がおかしいよ……
     何も言えなかった私も悪いんだけど……」
    「京都……ごめん」

    要するに、京都へのフォローのつもりでパー子に冷たくしてたってことか。

    「パー子、ごめんね」
    京都がパー子に謝る。
    「ごめんなさい」
    「……ごめん」
    花沢と南国も謝る。

    「え〜と、何のことかなwwww」
    困ったように笑顔を浮かべるパー子。
    なんか本気で判ってないっぽいwwwwwwww

    判ってないパー子。

    「いや、みんなこれまで以上に仲良くして行こうってことだよ。
     3人だけで遊ぶことが多かったからごめんね、ってことだよね?」
    S子が南国たちに促す。
    南国たちも一瞬固まったが、すぐに頷く。
    「あ、そうなんだwwwwじゃあ、ごめんねじゃなくて、改めてよろしくだよね〜ww」
    何故かいい笑顔なパー子。
    3人も釣られて笑う。
    俺とS子も釣られて笑う。
    隣の席では変態がワインをボトルで頼む声が聞こえた。

    何だかいい雰囲気だ。
    いろいろあったが、この場はこのまま収まると思った。


    が。




    573名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:35:35.78ID:QoAlIMAO
    がっ

    586名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:36:23.20ID:4U27NCQ0
    そこでズゴックですよ



    595名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:37:24.02ID:QoAlIMAO
    ここで変態がだな…



    619名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:43:54.20ID:/z0CK2I0
    大穴でマジュニアのカンチョーが直撃と予想



    624名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/20(木)01:44:37.18ID:yKjD4r.0
    南国がまった掘り返したwwww

    「話は戻って申し訳ないんですけど、
     Lv.8さん、京都とパー子の事が好きなのは、
     その、昔の恋人に似てるから……なんですか?」
    なんか話が飛躍しとる。
    興奮してるのと酒の相乗効果だろうか。
    「いや……だから2人がどうとかね……」
    「えーと、今更なんですけど、私、Lv.8さんのこと好きですよ!」
    パー子wwwwうん、わかったから今は少し黙っててくれww

    「さっきの話聞いてたら、Lv.8さん、昔の恋人に未練ありそうな感じでしたもん。
     そんなので京都やパー子に気のあるそぶり見せてるのって……
     何だか2人が可哀想です」
    花沢も参加してきた。
    「いや、未練って言うか」
    「Lv.8」
    隣のS子から鋭い声が飛んで来た。
    「ここははぐらかすとこじゃ無いと思うけど」
    「……すいません」
    何故か謝る。

    「ああ、そうだな。
     俺はまだ、巴が好きなんだと思う」
    再び沈黙が広がった。

    634名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:47:16.07ID:/z0CK2I0
    パー子wwwwwwwwww
    こんだけ心配させといてその軽いノリはなんだwwwwww
    みんなと楽しくやれればいい子なのかねww



    640名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:47:51.01ID:B2lXU8M0
    パー子の空気読めなさが愛しい

    679名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/20(木)01:58:08.89ID:yKjD4r.0
    「もう、会わないんですか?」
    ポツリと京都が言った。
    「……ん、今更、だよ」

    「何だかそれって……イヤです」
    京都が泣きそうな顔でこっちを見る。
    「巴さん……だってまだLv.8さんの事好きかも知れないじゃないですか……
     ずっと待ってるのかもしれないじゃないですか……」
    「あのな、京都」
    「Lv.8さんだってまだ好きなんでしょ!?」

    再び沈黙が広がる。

    「……私が口を挟むようなことじゃないかもしれないけど」
    S子が沈黙を打ち破る。
    「巴は、最後まで、部屋を出て行くまで、君を好きでいたよ?」

    「会いに行ってあげて下さい」
    今度はパー子が声をあげた。
    「Lv.8さんも巴さんも、このままじゃ一生後悔しそうです」

    何だか京都とパー子にそう言われて情けなくなった。
    会いに行こうと思えばいつだって行けた。
    実家に帰った巴。
    実家の住所くらい、調べれば簡単にわかったことだ。
    それなのにずっと俺は何をしてたんだろうって。

    「……わかった、行くよ」

    685名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)01:59:40.13ID:67PrtSko
    それで東京行ってたのか!



    688名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)02:00:21.64ID:81W8v360
    ここでコミケですね



    743名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/20(木)02:10:49.34ID:yKjD4r.0
    「巴の実家は知ってるよね?」
    「ああ、大体の場所はわかる」

    巴の実家は東京。
    後はどうやって行くかなんだが。
    お盆の真っ只中、簡単に航空券が取れるとも思わない。
    キャンセル待ちで粘るか……

    「ひっ!変態!」
    通路側に座ってた南国が小さく悲鳴を上げた。
    隣の座敷にいた変態が首だけこっちに出していたのだ。
    「話は聞かせてもらいやした!」
    呼んでないのにふらふらとこっちに移動してくる変態。
    南国に露骨に避けられるwwwwww

    「Lv.8さんこれを使ってくらはい!」
    変態が財布から1000円札を取り出した。
    いや、金が無いわけじゃないwwそれに1000円じゃ空港にも行けないww
    「間違いました、こっちです」
    変態は再び財布から何かを取り出した。

    それは二枚の航空券だった。

    「盆に実家に帰る予定だったんですけど、あげます」
    「変態……」
    そう言えばこいつの実家は東京だ。
    「……いいのか?」
    「いいです。俺の地元の女の子たちが悲しむだけです。
     Lv.8さんの彼女さんが悲しむよりいいです」
    この日一番、涙が出そうになった。
    思わず変態に頭突きする。
    「ありがとう」
    「いえいえwwwwwwww」

    こうして、俺は翌日の便で東京に向かうことになった。



    747名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2009/08/20(木)02:12:18.40ID:oBLxFD.o
    変態覚醒キターーーーーーーーーー!!!!!
    変態超GJ!!!!!
    変態神だなwwwwwwwwww

    803名前:先輩Lv.8◆0zH/Ud9As.:2009/08/20(木)02:19:40.90ID:yKjD4r.0
    すまないが東京での出来事はまた後日でいいかな。
    既に睡眠可能時間が3時間切ったんだwwww
    みんなも辛いだろうし。

    航空券代はお土産の饅頭の下に仕込んで、
    悪代官と越後屋ごっこしながら返したwwww

    アスカについても罪悪感はもちろんある。
    でも、アスカは北海道出身だったし、
    辞めた後、直接謝罪する機会があったんだ。


    すまない、もう寝ます。
    今日もありがとう。







    出典:新入社員から寝ぼけたメール来た
    リンク:

     

    制服姿のOLがするフェラチオは激エロ!

     

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